研究課題/領域番号 |
23593164
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
藤原 奈佳子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (30178032)
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研究分担者 |
永井 昌寛 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (60242905)
柳澤 理子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (30310618)
森 雅美 金城学院大学, 薬学部, 名誉教授 (80080216)
賀澤 弥貴 愛知県立大学, 看護学部, 講師 (10363954)
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キーワード | 退院支援 / 生活支援システム / 看護退院サマリー |
研究概要 |
研究目的は、退院後に在宅療養が必要な者に対して、看護師の退院時サマリーを活用した生活支援システムを構築することである。このために、退院時に在宅療養となる患者の生活支援や地域社会資源の利用に活用できるように『私の療養生活手帳』を作成する。 研究計画申請時の研究方法は、アクションリサーチを用いて病棟看護師の退院サマリーを患者の在宅療養生活支援と医療職種間連携支援に活用できるように発展させることであった。しかし、病院に勤務する病棟看護師がアクションリサーチに参加する時間的確保が困難であったことから、質問紙調査で急性期病院における病棟看護師の退院支援に関する自己評価を把握し、退院支援対策に資することを目的として、自記式質問紙調査を実施した。 1.質問紙調査:質問紙の回収は173名であった(回収率80.1%)。回答の結果は、自記式の自己評価に基づくものであることを考慮した上で、以下のことが明らかとなった。 退院支援が必要な患者について、退院後療養生活が予測できた患者の割合(中央値)は、入院時に46.2%であったが、退院時には78.4%となり、入院中に退院後療養生活の予測について約32%の獲得が示された。病棟看護師の退院支援に関する難易度が高い項目を把握した上で、院内教育の内容やチェック式記録方法の開発などを取り入れた退院支援に関するシステム構築へと発展させることが重要であることが示唆された。退院サマリーの患者への活用については、今後の検討課題となった。 2.「私の療養手帳」の開発:入院中に患者に応じた退院後の療養生活へのアドバイスが、各職種の方から伝えられるが、それを一つに集約することにより、患者・家族のみならず在宅療養において患者にかかわる医療者にとっても一目できることをねらいとした手帳を作成し、一部電子版も試作した。
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