看護現場の腰痛は深刻で,腰痛対策は離職者防止の観点からも急務と考える.本研究の目的は,腰痛要因となる看護動作時の危険前傾角度をリアルタイムに自己チェック可能な学習教材を開発することである. 開発した学習教材は,看護動作時に危険前傾角度40°以上となると「音発生」機能を持つ.また,装着するセンサ本体を小型化し「振動発生」機能を持たせることで,看護現場においてもリアルタイムに危険前傾角度を自己チェック可能とした.また,看護学生による試用実験の結果,看護動作時の前傾姿勢改善およびボディメカニクス活用への意識向上などの効果が認められた.今後も腰痛対策に向けた本学習教材の実用化に向けて研究を継続する.
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