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2011 年度 実施状況報告書

生体情報に基づいた効率的な床上移動援助動作教育プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23593175
研究機関愛媛県立医療技術大学

研究代表者

青木 光子  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 講師 (30212377)

研究分担者 野本 百合子  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (60208402)
門田 成治  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (40204515)
野島 一雄  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (50189396)
相原 ひろみ  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (10342354)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード移動援助動作 / 教育プログラム / ボディメカニクス
研究概要

平成23年度は、ボディメカニクス活用・補助用具活用による効果を筋電図・関節角度の変化などの生体データを動作と共に示し、その動作による効果を視覚情報として示す教材を作成するため、ボディメカニクス・補助用具活用の根拠となる生体データを得ることを目的に以下の実験を行った。 臥床患者の水平移動援助動作に焦点をあて,学生4名を被験者として,表面筋電図測定及び画像撮影を行なった。筋電図は多チャンネルテレメータシステム(WEB-1000,日本光電)を用いて記録した。画像撮影は、3次元動作解析システム(library社、Carrot)のGig-カメラ2台で撮影した。その結果、BM指導前後で、上腕二頭筋の値が指導後に有意に減少していたことから、BMの指導前は腕力を使って手前に引いていたが、指導後は重心移動により自分の体重の重みを利用して水平移動していることが裏付けられた。また、BMの活用と補助用具の併用で積分値の値がすべての筋で低い値であったことから、BMを活用すること、さらに補助用具の活用が可能な場合にはできるだけ使用することが効率的で負担のかるい動作となることが示唆された。膝関節については、指導後の膝関節の角度が有意に増加していることから、被験者は水平移動を行うために模擬患者に重心を近づけるために、膝を曲げて重心を下げたことが裏付けられた。また、水平移動を終えるまでの膝関節角度の差が有意に大きいことから、膝を曲げて重心を下げて、水平移動を行ったことが裏付けられた。大転子部の移動距離と膝関節の移動距離が有意に短くなっていたことから、効率の良い動きになったことで、移動距離が短縮することが推測できた。 研究成果については、平成24年度日本看護技術学会で採択されれば発表する予定である(投稿中)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究の目的は、生体情報に基づく効率的な床上移動援助動作教育プログラムを開発することである。その第一段階として、平成23年度の計画した目標は以下の3点であった。<目標1>水平移動援助動作におけるボディメカニクス・補助用具の活用時と非活用時の生体データの相違を検討し、ボディメカニクス活用の根拠となる生体データを明らかにする。<目標2>補助用具の使用の有無による生体データの相違を検討し、補助用具活用の根拠となる生体データを明らかにする。<目標3>目標1と目標2の結果を踏まえて、ボディメカニクス活用の必要性・補助用具活用による効率性を示す生体データを動作時に同時に示す視聴覚教材を作成する。本年度の達成は,目標1・2の段階までとなり,目標3については平成23年度に達成すべき目標となった。目標達成が遅れた理由としては,実験の使用機器の変更に伴い実験システムの構築や研究者の使用機器の確実な操作獲得に時間を要したためである。

今後の研究の推進方策

本研究の目的を達成するために,平成24年度の目標設定は,<目標3>平成23年度の目標1・2の結果を踏まえて、ボディメカニクス活用の必要性・補助用具活用による効率性を示す生体データを動作時に同時に示す視聴覚教材を作成すること,<目標4>作成した視聴覚教材での講義およびWebカメラを用いた演習・自己練習を組み入れた教育プログラムを構築すること,である。そして,助成を受ける最終年度の平成25年度に,1年次生に構築した教育プログラムを使用して授業を行い評価する。評価方法(1)視聴覚教材の内容・Webカメラの使用についての質問紙調査を行う。(2)教育プログラム実施1ヶ月後に、臥床患者の水平移動援助動作を行い、動作軌跡・筋電図・関節角度を測定し、ボディメカニクスの修得状況を評価する(研究参加に同意の得られた学生10名程度)。それらの評価をもとにプログラムの修正を行う予定である。<研究計画の変更内容>平成23年度に計画していた目標の実施が遅れたため,平成24年度1年次生への教育プログラムの実施・評価が困難となった。そのため,教育プログラムの実施・評価は,平成 25年度の学生で実施・評価することへと計画を変更した。

次年度の研究費の使用計画

平成23年度に実験に必要な機器を2,100,000円で購入したため,平成24年度・平成25年度の補助金残額は200,000円である。平成24年度使用予定の研究費は100,000円である。その内訳は,<旅費>専門学会発表旅費76,000円,<研究分担者4名の研究費>研究遂行に必要な研究分担者の消耗品費として 24,000円。平成25年度使用予定の研究費は100,000円である。その内訳は,<消耗品>評価・分析に使用する印刷用紙・USB 10,000円,筋電図測定に必要なEMGテープ20,000円,動作軌跡を得るための反射マーカ30,000円,<謝金>研究協力者16,000円,<研究分担者4名の研究費>研究遂行に必要な研究分担者の消耗品費として総額 24,000円。

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公開日: 2013-07-10  

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