研究課題/領域番号 |
23593175
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研究機関 | 愛媛県立医療技術大学 |
研究代表者 |
青木 光子 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 講師 (30212377)
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研究分担者 |
野本 百合子 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (60208402)
門田 成治 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 教授 (40204515)
野島 一雄 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 准教授 (50189396)
相原 ひろみ 愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (10342354)
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キーワード | 移動援助動作 / ボディメカニクス / 教育プログラム |
研究概要 |
本研究の目的は、生体情報に基づく効率的な床上移動援助動作教育プログラムを開発することである。第一段階は、効率的な動作の根拠となる生体データを明らかにし、そのデータを活用した視聴覚教材を作成することである. 平成24年度は、根拠となる生体データを得るために実施した実験結果を第11回日本看護技術学会学術集会で発表を行なった。テーマは、「ボディメカニクスと補助用具の活用による床上移動援助動作時の筋電図の変化」、「ボディメカニクスと補助用具の活用による床上移動援助動作時の動作軌跡の変化」で、ボディメカニクス活用後は、上腕二頭筋の値が有意に減少していることや膝関節角度が有意に小さくなっていること、補助用具活用時には、上腕二頭筋・僧帽筋・脊柱起立筋で筋活動の値が小さいことなどを発表した。発表後、日本看護技術研究活動推進委員会より、座長推薦演題に選出され発表内容を論文にまとめ学会誌に報告するよう推奨通知があり、現在、論文にまとめている段階である。 しかし、効率的な移動援助動作の根拠となるデータを一般化するには限界があった。信頼性の確保のため対象者を増やす必要があることや動作解析においてマーカーの追跡が不十分であること、福祉用具としてのスライディングシートの選択・使用方法の検討が必要であることなどの研究の課題が浮き彫りとなった。そこで、平成24年度は、実験方法を見直し、筋電図送信機やカメラの個数を増やして実験環境を向上させ、対象者を15名程度とし本実験を開始した。現在、実験を継続中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度の目標は、生体情報に基づく効率的な床上移動援助動作教育プログラムを開発するための根拠となる生体データを明らかにし、そのデータを活用した視聴覚教材を作成し、教育プログラムを構築することであった。しかし、一般化できる信頼性のある生体データを得るにはまだ不十分であり、さらに実験方法を修正した後、再度実験をすることとなったため、生体データを得る段階にとどまっている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、生体情報に基づく効率的な床上移動援助動作教育プログラムを開発することが目的である。効率的な床上移動援助動作の根拠となる生体データが一般化されるものでなければならない。そのため、以下の実験方法の見直しを行った。見直したことは、対象者を増やすこと、筋電図送信機を購入し水平移動援助動作時の被験筋測定を上腕二頭筋、僧帽筋、脊柱起立筋、大腿四頭筋の片側(利き手側)から両側(左右)としたこと、被験者の頭頂部、肩峯部、大転子部、膝部、足首の5箇所のマーカーの撮影を、2台から3台にGigカメラを増やし動作軌跡・関節角度の3次元解析が欠損値なく得られること、である。平成25年度は、実験方法の修正を行った後のデータを得て、そのデータを踏まえた教材が作成できることを目指している。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度の補助金は、昨年度の未使用額を含めて、157,824円である。その使用内訳は、<物品費>ノートパソコン・プリンター120,000円(実験室で実験直後に測定値をデータ分析できるようにするため)、<消耗品>筋電図に必要なEMGテープ10,000円、データ処理用のUSB・印刷用紙2574円、<研究分担者4名の研究費>研究遂行に必要な研究分担者の消耗品費として総額25,250円。
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