研究課題/領域番号 |
23593182
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研究機関 | 沖縄県立看護大学 |
研究代表者 |
赤嶺 伊都子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 講師 (60316221)
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研究分担者 |
宇座 美代子 琉球大学, 医学部, 教授 (00253956)
新城 正紀 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 教授 (50244314)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 臨床中堅看護師 / 能力開発 / 研修の企画・運営 / 看護継続教育プログラム / 問題解決能力 / 人材育成 |
研究概要 |
平成23年度は、これまでA病院において実施した臨床中堅看護師能力育成プログラム(以下、本プログラム)を継続して実施した。本プログラムは、所属病棟の課題解決への取り組みを通して、看護能力を育成するもので、14人の中堅看護師が参加した。参加者の92.9%の者は満足と研修を評価した。研修で得た知識・技術は「問題解決への取り組み手順」「中堅看護師の役割」「目標管理におけるPDCAサイクル」「問題解決に必要な情報収集の重要性」などであった。本プログラムは、中堅看護師の能力の向上を図る可能性があることが示唆された。本プログラムの参加者は「課題解決の取り組みの企画の段階から教育委員が関わるのはモチベーションが高まる」「グループワークの時に大学教員からアドバイスをもらえるのはよい」「講義が勤務時間内にあるのはよかった」などを挙げた。研修の企画・運営担当者は、本プログラム参加者がモチベーションを維持し、達成感が得られるように、工夫する必要があることが示唆された。 また、本プログラム実施後のA病院の研修担当者および看護部管理者は、中堅看護師育成に関わる主任および師長は、人材育成に関する能力向上において重要な役割があると評価した。研究代表者らは、A病院看護部と合同で、主任と師長を対象に「人材育成・キャリアシステムの実際~モチベーションをあげる関わり方~」の研修を企画・開催した。文部科学省大学改革推進事業による先駆的な取り組みを実施しているK大学病院の看護部長および主任を研修会の講演の講師に招聘した。研修会には45人が参加し、研修会後にアンケート調査を実施した。 さらに、平成23年度は、平成20~22年年度科学研究費補助金基盤研究(C)(研究課題名:臨床中堅看護師の効果的な看護継続教育プログラムの開発および評価)により得られた結果の一部を論文作成および英文雑誌へ投稿し、掲載証明書を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1)A病院以外の病院で本プログラム(臨床中堅看護師能力育成プログラム)を導入・実施を計画し、病院と調整してたが、調整が計画どおり進まなかったこと、2)本課題に関連した成果を英文学術誌に投稿したがアクセプトされるのにかなりの時間を費やした、3)研究代表者の所属する大学の新カリキュラム導入に伴い、その対応や実習調整など多忙であったこと、などの理由により、当初の計画よりやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
A病院以外の病院で本プログラム(臨床中堅看護師能力育成プログラム)を導入・実施を進める。看護の能力開発に関する取り組みについて国内外での情報収集を行い、本研究課題の推進を図る。さらに専門的立場の講師を招聘して、活動の評価と専門的情報の提供のための講演会・研修会を開催し、本研究課題の推進を図る。研究代表者らが開発した「中堅看護師の能力測定尺度CS-SCN」を用いて、臨床中堅看護師能力育成プログラムの有効性の検討を行い、プログラムの改良・改善に取り組み、効果的な看護継続教育について検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
A病院以外の病院で本プログラム(臨床中堅看護師能力育成プログラム)を導入・実施を進める。対象病院と合同で、専門的立場の講師を招聘して、活動の評価と専門的情報の提供のための講演会・研修会を開催する。看護の能力開発に関する取り組みについて国内外での情報収集を行う。研究課題の研究成果について国内の学会等で発表する。
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