研究課題/領域番号 |
23593182
|
研究機関 | 沖縄県立看護大学 |
研究代表者 |
赤嶺 伊都子 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 講師 (60316221)
|
研究分担者 |
宇座 美代子 琉球大学, 医学部, 教授 (00253956)
新城 正紀 沖縄県立看護大学, その他の研究科, 教授 (50244314)
|
キーワード | 臨床中堅看護師 / 能力開発 / 看護継続教育プログラム / 問題解決能力 / 人材育成 |
研究概要 |
平成24年度は、A病院において臨床中堅看護師能力育成プログラムを継続して実施した。研修参加者は16名であった。研修の満足度について、81.3%の参加者が「満足」と回答しており、参加者の多くが研修を評価していた。研修で得た知識・技術・態度については、「病棟の問題点に目を向け、改善しようとする意識がでた」「リーダーシップとは自分だけでなく、みんなを巻き込んでいくこと。受け身でなく、自分から積極的に指示、問題提示していくことが大切ということ」「リーダーとして中堅という自覚をもてた」などが挙げられた。所属部署における問題解決の活動の取り組み過程を通して、課題解決能力、調整能力等の能力向上を図る可能性があることが示唆された。 本研究の推進を図るために、オーストラリア西部のパース、アメリカ合衆国のハワイにおいて看護継続教育に関する調査および情報収集を実施した。パースでは、1)Curtin Universityにおいて、看護基礎教育について学部長との面談および施設見学を行った。2) Royal Perth Hospital では、外科部門長および教育担当者との面談および施設見学を行ない具体的な看護継続教育の方法の説明を受けた。3)日本の看護師の資格取得後、Curtin Universityの学士の称号を得て、パースの州立病院の救急部で看護師として勤務している2人の日本人にインタビューを行った。ハワイでは、1)Professional and Vocational Licensing Division の担当者に面談して看護師の登録に関する情報収集を行った。2) Queen's Medical Centerでは、患者ケア部門長および教育担当責任者と面談を行った。3) Castle Medical Center では、教育担当責任者と面談を行った。 活動・取組みの一部を学会で発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度は海外の看護継続教育の情報収集に多くの時間と労力を費やし、本研究を推進するための多くの有意義な情報を得ることが出来た。平成24年度に計画していたA病院以外の病院における臨床中堅看護師能力育成プログラムを実施してプログラムの一般化を行う取り組みができなかった。A病院と同規模のO県内の病院に調整が思うように進まなかったために、プログラムを実施することができなかった。従って、研究の進捗がやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
A病院においては、研究代表者らが開発した「臨床中堅看護師の能力測定尺度(CS-SCN)」を用いて、臨床中堅看護師能力育成プログラムの有効性と妥当性の検証を行う。 A病院以外の病院において、臨床中堅看護師能力育成プログラムの導入および実施を行い、プログラムの有効性を検討する。また、研究代表者らが開発した「臨床中堅看護師の能力測定尺度(CS-SCN)を用いて、臨床中堅看護師能力育成プログラムの有効性と妥当性の検証を行う。プログラムの改良・改善に取り組み、効果的な看護継続教育について検討する。 国内・国外において研究成果の発表・情報収集を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
A病院以外の病院において、実施する予定の臨床中堅看護師能力育成プログラムの導入および実施を行うために、専門的立場の講師を招聘して、活動の評価と専門的情報の提供のための講演会・研修会を開催する。 これまでの活動および研究の成果について国内・国外の学会で発表する。さらに学術雑誌への論文投稿を行う。
|