研究課題/領域番号 |
23593211
|
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
原田 広枝 福岡大学, 医学部, 教授 (60380383)
|
研究分担者 |
大池 美也子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80284579)
長弘 千恵 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (00289498)
中嶋 恵美子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (30461536)
塚原 ひとみ 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (20555403)
吉川 千鶴子 福岡大学, 医学部, 講師 (60461539)
須崎 しのぶ 福岡大学, 医学部, 助手 (20469381)
山下 千波 福岡大学, 医学部, 助手 (30469382)
川口 賀津子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (40469383)
坂梨 左織 福岡大学, 医学部, 講師 (20569644)
青木 芳恵 福岡大学, 医学部, 助教 (80708040)
田島 康子 福岡大学, 医学部, 助教 (80707505)
|
キーワード | 次世代リーダー / 一皮むけた経験 / 学習 / 育成プログラム / フォーカス・グループ・インタビュー |
研究概要 |
平成24年度に次世代リーダーとして育成を受けている中間管理者に行ったフォーカス・グループ・インタビューの結果を分析した。研究目的は看護部門における次世代リーダーの成長を促す仕事経験を明らかにし、仕事経験を学習に転換する次世代リーダー育成プログラムを開発するための基礎資料とすることであった。分析は記述内容から「一皮むけた仕事経験」の具体的内容を抽出し、意味内容の類似性・異質性からカテゴリー化した。この過程は信頼性、妥当性を維持するために3名でおこなった。研究対象者は女性10名で、平均年齢は47.5才。勤務施設は自治体立が多く、専門学歴は看護師養成所卒が大半であった。看護実践の平均経験年数は24.8年、師長経験平均年数は5年であった。成長につながる仕事経験の経験部署は病棟が多くみられた。リーダーとしての成長を促す仕事経験として、19の〈サブカテゴリー〉と7つのカテゴリー、《覚悟を要する任務》、《頼れる支援》、《チーム力の発揮》、《内省》、《管理者の自覚》、《積極的な学習活動》、《自信》を抽出した。「一皮むけた仕事経験」は、重責を担う覚悟を基盤にした課題への挑戦であり、看護管理者としてより良い組織運営や質の高い看護実践を目指す中で、管理経験による数多くの失敗を内省することで自他共に成長させる機会となっている。学習能力の高い人材を早期に見いだし、組織的・意図的な育成によって、看護実践の質向上を目指した、変革や創造を現実のものとできる次世代リー代の育成が可能となると考えられる。 平成23年度に実施した量的調査の結果を論文「次世代リーダーの早期選抜教育に関する現状と課題」として、24年度の質的調査の結果を論文「次世代リーダーの成長を促す仕事経験」としてまとめ、教育系および看護系学会誌に投稿し、採択された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度内に研究を終了する予定であったが研究代表者の罹患のために、仕事経験を学習に転換するための次世代リーダー育成プログラムの立案と評価が残った。具体的には、学習のための方略やプログラムの試案はある程度作成しているが、看護管理者や看護管理研究者による内容評価とさらなるプログラムの精緻化が残っている。
|
今後の研究の推進方策 |
作成した学習のための方略やプログラムの試案について、プログラムの現実性、実践性、範囲性、適切性の観点から看護管理実践者や看護管理研究者から討議と記録物によって評価を受ける。この結果を基にさらに学習方略とプログラムの精緻化をはかる予定であり、すでに看護管理者や看護管理研究者に依頼は済んでいる。
|
次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者の疾病等によって研究が滞ってしまい本年度の研究計画が予定通りに進展しなかったことによる。 作成した次世代リーダー育成学習のための方略やプログラムの試案の評価を受けるために、看護管理者や看護管理研究者にインタビューを行う費用と次世代リーダー育成プログラムの精緻化をはかるための文献の購入や専門的な情報取得のための費用とする。
|