• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実施状況報告書

がん患者の配偶者が受けるソーシャルサポート―尺度開発と精神的健康との関係―

研究課題

研究課題/領域番号 23593217
研究機関北海道大学

研究代表者

青柳 道子  北海道大学, 大学院保健科学研究院, 講師 (30405675)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードがん / 配偶者 / ソーシャルサポート / 精神的健康
研究概要

本研究の目的は、がん患者の配偶者が受けるソーシャルサポートと精神的健康の関連を明らかにし、概念モデルを構築することである。今年度は研究計画に沿って、以下の内容を実施した。1.尺度開発およびモデル構築のための実態調査:がん患者の配偶者が受けていると認知しているフォーマルおよびインフォーマルなソーシャルサポートの現状を把握するために、治療中および経過観察中のがん患者の配偶者13名(男性2名、女性11名)に対して面接調査を実施した。面接調査の結果得られたデータを質的に分析し、(1)がん患者の配偶者が受けているソーシャルサポートおよびネガティブサポートの内容、(2)ソーシャルサポートネットワークの大きさ、(3)ソーシャルサポートおよびネガティブサポートが配偶者の精神的健康にもたらす影響、(4)配偶者の精神的健康に影響をもたらすソーシャルサポートおよびネガティブサポート以外の要因を検討し、文献検討より研究者が考案したがん患者の配偶者が受けるソーシャルサポートと精神的な健康の概念枠組みの修正を行っているところである。2. がん患者の配偶者用ソーシャルサポート尺度の開発:上記1.(1)の分析結果およびがん患者の配偶者の手記を参考に、質問項目を検討中である。今後は、尺度を作成し、信頼性および妥当性の検討を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は、がん患者の配偶者が受けるソーシャルサポートと精神的健康の関連を明らかにし、「がん患者の配偶者が受けるソーシャルサポートと精神的健康の概念モデル」を構築することである。 本年度は、研究協力施設より協力が得られ、面接調査が順調に進行した。また、データの入力作業も効率良く勧めることができたため、概ね研究計画通りに進められた。面接によって得られた質的データを分析することで、がん患者の配偶者が受けているソーシャルサポートの内容等の実態を把握することができた。それによって、文献検討より考案した概念枠組みの検討と修正をすることができた。また、がん患者の配偶者が受けているソーシャルサポートの定量化に向けて、尺度を開発するための基礎資料を得ることができた。

今後の研究の推進方策

今後も、研究計画に沿って進めていく。 具体的には、24年度は現在検討中の「がん患者の配偶者が受けるソーシャルサポート尺度」の妥当性をがん看護の経験豊富な看護師および複数の研究者で検討した後に、予備調査を実施する予定である。予備調査の結果に基づき、尺度を修正し、本調査を行い、尺度の信頼性・妥当性を検討する。 次に、がん患者のソーシャルサポート尺度を用いて、精神的健康との関連、他の要因との関連を明らかにする。 25年度は、24年度のデータの分析を引き続き行い、各変数の関連を説明するパス図を書き、「がん患者の配偶者が受けるソーシャルサポートと精神的な健康の概念モデル」の最適モデルを検討し、国内外の学会において成果発表を行う。

次年度の研究費の使用計画

経費の節減の結果生じた使用残金は、研究補助への謝金、国内旅費および消耗品に使用する。具体的には、24年度は質問紙を用いた調査を予備調査を含めて3回予定しているため、研究を推進するために作業の効率化を図る必要があり、質問紙の印刷、発送、回収、データ入力および整理等に研究補助を活用する予定である。24年度は研究補助の予算は100千円の予定であったが、次年度使用額より100千円を追加し、合計200千円を研究補助の謝金とする。また、成果発表に加え、分析および研究手法の情報収集のために学会および研修会等への参加が必要である。そのため、国内旅費に次年度使用額より100千円を追加し、活用する予定である。回収した質問紙を整理・保管するためのファイル等が必要であるため、消耗品費に次年度使用額より40千円を追加し、130千円の予算とする。その他については、当初の予算どおりである。

URL: 

公開日: 2013-07-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi