リンパ浮腫に対する複合的理学療法は、障害のあるリンパ経路に生じたリンパ液のうっ滞を解消することで浮腫軽減を目指す治療法で、スキンケア、徒手リンパドレナージ、圧迫療法、運動療法を組み合わせて行う。このうち運動療法は、弾性着衣等により圧迫した状態で行うことが基本となる。弾性着衣による皮膚表面の圧迫に、運動による筋肉の収縮を加えることで筋ポンプ作用が有効に働く。これには徒手リンパドレナージと同様の効果があり、過剰な貯留液の排液効果を高める。本研究は、運動による弾性着衣と皮膚の接触圧の変化を測定し、接触圧が上昇する運動を取り入れた「運動プログラム」を作成し、リンパ浮腫患者でその効果を検証した。
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