研究課題/領域番号 |
23593236
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
大野 佳子 北里大学, 看護学部, 准教授 (20347107)
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研究分担者 |
小林 奈美 北里大学, 看護学部, 教授 (90311406)
金子 あけみ 東京医療保健大学, 看護学部, 准教授 (80588939)
森 淳一郎 信州大学, 医学部, 講師 (20419401)
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キーワード | 禁煙プログラム / 家族システム看護 / 職場環境 / テキストマイニング |
研究概要 |
がん・脳心血管疾患の独立したリスク因子であり,明らかに費用対効果の高い禁煙について,その継続的な禁煙を可能にする方策として,家族システム看護の観点から展開した。 具体的には,まず,最新の知見を把握するために,国内外の文献レビューを再度行った。その結果,国内外において禁煙支援を家族システム・産業システムから評価・介入した研究について内容の精査後は見当たらず,ニコチン代替療法または個人の行動科学に基づく禁煙への介入がほとんどであった。 次に,これまでに開発を進めてきた禁煙プロラムについてパイロットスタディを行った。このプログラムは,これまで効果的とされた「リセット禁煙」を土台とし,対象者を個人中心からシステムズアプローチへ,『個人面談でありながら会話技術の中で家族及び職場環境システムへ拡大する』点に特色がある。実施の結果,3ヵ月のプログラムを終了した8人全員が禁煙に成功した。ただし,未終了の3人は次年度へ継続中であり,今後,成功率を上げるためには,プログラム開発と同等に,動機づけ面接や対人関係療法など,支援者の面接技術が肝要であると再確認した。 さらに,看護職が行う禁煙支援は,禁煙外来等における医師による指導内容とどのような共通点や差異があるのか,テキストマイニングソフトを用いて得られたデータを比較検討した。その結果,共通点として,支援者がポジティブな単語を多く用いているのに対して,禁煙希望者は禁煙への葛藤や日常生活の困りごととつながるネガティブな単語を高い頻度で用いていた。また,医師による保健指導は例え話で具体例を示しながら会話を展開しているのに対して,看護職(保健師)は,本人にとって身近な家族や重要他者との関係性や職場などの環境を話題にしながら会話を展開していた。
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