研究課題/領域番号 |
23593251
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
平尾 明美 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (90363720)
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研究分担者 |
服部 兼敏 神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (10346637)
溝口 理一郎 北陸先端科学技術大学院大学, 学内共同利用施設等, 教授 (20116106)
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キーワード | 救急看護 / オントロジー / 看護師教育 |
研究概要 |
研究協力病院では新人看護師にICUでの研修を行っている。平成24年度は,47名の看護師を1グループ4~5名の10グループに分けて3週間のサイクルで研修を行った。このICU研修に,昨年度から協力病院の看護ガイドラインをもとに開発した教材CHARM Padを導入した。このCHARM PadはにはCHARMの他に院内の看護手順のPDFファイルと新人看護師対象の集合研修の講義資料を載せてあり,看護師ひとりひとりで使用するものとした。研修の一週間前にCHARM Padを新人看護師に渡し,事前学習を行ってもらってICU研修に臨んだ。 ICU研修中に行われる心肺蘇生の演習については,ミニ講義を受けた後にシミュレーターを用いて蘇生技術の取得と確認が行われた。演習は,3名一組で心肺停止の患者を発見したところからBLSに沿った内容で進めた。心肺蘇生の全体の流れとバックバルブマスクを使った換気は,新人看護師毎に動画での撮影を行い,各々のCHARM Padに転送し研修後に見られる環境とした。そのことで,心肺蘇生の演習を思い出して事後学習すのではなく,動画で実際に自分が取った行動を見ながらCHARMで知識の再確認が行われるシステムとなった。 しかしながら,集合教育の講義資料や看護手順がすぐに見られることへの評価は高かったが,CHARM自体は,今回初めて見るもので,CHARM本来の目的指向性にそった看護行為の構造化の理解がすぐには得られなかった。CHARMを見慣れるのにある一定期間が必要であった。 この点から,本研究は新人看護師の技術習得、到達度の比較により学習効果を測るものとしたが,これらの明らかな違いまでには至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
24年度の新人看護師の技術習得、到達度の比較により学習効果の違いを測定し,その結果を受けて協力病院以外にCHARMPadを用いた教育カリキュラムを展開する予定であった。しかし,インターフェイスに慣れないことが新人看護師の使用後アンケートで明らかとなったため,教材ソフトのインターフェイスの変更が必要となった。
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今後の研究の推進方策 |
24年度の結果を受けて,インターフェイスの変更を行い,25年度新人看護師教育でCHARMPadを用いた教育を再度行う。 また,24年度では心肺蘇生の演習を研究者らが録画しCHARMPadへの移植を行っていたが,25年度からは,新人看護師ら自らが確認したいところで録画ができるように機能を向上させた。そして技術項目毎に録画できる場面を多く取った。これらのことで主体的に新人看護師が学んで振り返り,確認するということが個々のCHARMPadで可能となった。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度は,タブレットの追加購入と研究発表ならびに報告書など成果物の作成に研究費を使用する。
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