本研究は、造血器がん患者が造血幹細胞移植を受け、その療養体験で支えになったサポートや自らの療養体験をどのように意味づけしているかを明らかにすることを目的とし、半構造化面接による調査を行い、患者の主観的体験を質的帰納的に分析した。結果、【治療への期待】、【安心して治療を受けられる環境】、【周囲の人の励まし】、【ドナーへの感謝】、【家族の存在】、【治癒のイメージを持つ】、【同病者の姿】が療養体験における支えとして見出された。以上のことから、身体的苦痛の緩和のみならず、心理面を支える看護の重要性と、移植後の生活の再構築に向けた支援、患者自らが病いの意味を見出していける支援の必要性が示唆された。
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