本研究は、治療期にあるがん患者の看護に携わる看護師が、がん治療に伴う不確かな状況にある患者を全人的に支え、患者が主体的に治療に参画し、治癒力を高め、回復を促進できるよう援助することに資するホリスティック・アプローチを基盤とするケアモデルの開発を目的として、がん診療連携拠点病院のがん患者と看護師を対象に面接調査を行い、質的帰納的方法により分析した。その結果、ホリスティック・アプローチを基盤とするケアは、「関係性を大切にし関わるケア」「苦痛症状の緩和を確実に行うケア」「苦悩に向き合い気持ちに寄り添うケア」「内的な体験世界を推察し関わるケア」など、8つのケアから成ることを明らかにすることができた。
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