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2013 年度 実績報告書

神経難病患者へのケアにみる看護の専門性―スピリチュアルケアを語ることの意味

研究課題

研究課題/領域番号 23593260
研究機関順天堂大学

研究代表者

長瀬 雅子  順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (90338765)

研究分担者 青木 きよ子  順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (50212361)
キーワード神経難病看護 / 看護の専門性 / 専門職論 / スピリチュアルケア
研究概要

平成23年度からのプロジェクトは、神経難病者・家族へのスピリチュアルケアを実践する看護の実態を明らかにし、スピリチュアルケアを語ることの意味と看護の専門性についての考察を加えることを目的とした。計画では、平成23~24年度に、神経難病患者・家族が抱えるスピリチュルな問題を明らかにするために、公刊された著作物を使った文献調査と苦悩を抱える患者や家族に対する看護職の認識についてのインタビュー調査を行うこととし、実施した。これらの成果は、研究会等を活用して、現代日本の医療システムにおいて看護職がスピリチュアリティについて語ることの意味を考察し、神経難病患者へのケアにおける看護の専門性について検討を加え、国内外の関連する学会/会議において公表してきた。調査では、神経難病患者への看護に従事している看護師は、人間のスピリチュアルな領域に関する知識をほとんど持たず、自らの看護実践をスピリチュアルケアと関連づける必要性をほとんど感じていないことが明らかとなった。また、平成25年度に実施した分析では、質の高い看護が「高い専門性」ではなく「精神性」に依拠していること、「ダーティ・ワーク」と言えるような日常的なケアを提供し続けることが看護師を疲弊させていることが示唆された。
これらの研究を通して、いわゆる急性期病院で神経難病患者へのケアに従事している看護師にとっては、患者のスピリチュアルな苦悩に目を向けるゆとりはない。むしろ、患者のQOLや尊厳を守るためのマンパワーが常態的に不足していること、組織の合理化とケアの複雑性という相容れない関係が存在すること、倫理的実践が危ぶまれていることをいかに解決するかが緊急の課題であると考えた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] The Devotion of Nurses to Care for Patients with Intractable Neurological Illness and the Conflicts: Nursing Care to Fully Execute Activities of Daily Living2014

    • 著者名/発表者名
      Masako Nagase, Mayumi Takaya, Kumiko Kuwae, Kiyoko Aoki, Keiko Hino
    • 学会等名
      17th East Asia Forum of nursing Scholars
    • 発表場所
      フィリピン・マニラ
    • 年月日
      20140220-20140221
  • [学会発表] 急性期病院の神経難病ケアにおける看護師の専心と葛藤

    • 著者名/発表者名
      長瀬雅子、高谷真由美、桑江久美子、青木きよ子、二方恵美、坂本亜弓
    • 学会等名
      第10回医療看護研究会
    • 発表場所
      千葉県

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公開日: 2015-05-28  

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