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2012 年度 実施状況報告書

経口抗がん剤治療を受ける患者に対する対処の柔軟性を高める看護支援モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 23593265
研究機関東邦大学

研究代表者

小坂 美智代  東邦大学, 看護学部, 講師 (70347384)

研究分担者 斉本 美津子  静岡県立大学, 看護学部, 助教 (60347383)
キーワード外来看護 / 経口抗がん剤治療 / 対処の柔軟性
研究概要

本研究は経口抗がん剤治療を受ける患者を対象とした対処の柔軟性を高める看護支援モデルを構築することを目的としている。平成24年度は、「外来看護の実際を把握するための面接調査」、「経口抗がん剤治療を受けている患者に対する調査に向けた準備」、「米国におけるフィールド調査に向けた調整」を行った。
1.全国4か所のがん拠点病院・地域中核病院に勤務する外来看護師13名を対象に、経口抗がん剤治療を受けている患者に対する看護実践の内容、実践上の困難やニーズ等について面接調査を実施した。現在、データ分析中であるが、多くの対象者が支援の必要性を実感しながらも思うようにケア提供ができない現状を述べていた。
2.経口抗がん剤治療を受けている患者を対象とした面接調査に向けた準備として、文献検討を行った。その結果、患者が抱える問題として、1)多彩な副作用や高額な医療費といった「薬剤の特性」、2)潜在するエラーやリスク、医療者から離れた療養環境といった「管理上の特性」、3)治療や副作用に関する情報・知識・判断能力といった「個人の特性」、4)先行きの不確かさや自己責任の重さ、‘ふつう’であることへの障壁といった「心理上の特性」などが明らかとなった。そのような問題に対する対処の中には、【自分なりの解釈をもとに治療をすすめる】といった対処行動もみられ、不十分な情報、医療者への相談機能・手段の不備、早期の治療完遂への思いなどの関与がうかがえた。これらの結果および参加した関連学会で得た最新の知見、研究者との意見交換で受けた示唆等をもとに、次年度は患者を対象とした調査を実施予定である。
3.米国でのフィールド調査に向けて当該施設の担当者と打ち合わせの機会を設け、次年度の調査実施に向けて調整を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成23年度に実施予定であった研究の着手が倫理審査の問題で遅れ、想定していた調査期間が平成24年度後半まで延長したこと、平成24年度中に実施予定であった米国でのフィールド調査が日程調整上の結果実施できなかったことなどにより、研究の遂行全体が「やや遅れている」現状である。

今後の研究の推進方策

患者を対象とした調査研究については平成25年度前半で実施予定であり、米国でのフィールド調査についても平成25年7~8月の実施で調整中であり、円滑に進むように研究協力者や関係機関を適宜調整をしていく予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度への繰り越し金が生じた要因としては、米国でのフィールド調査が実施できなかったこと、面接調査が遅れデータ分析に係る費用(テープおこし等)を執行するに至らなかったことがあげられる。
そこで、繰り越し分を含めた次年度の研究費(約150万円)は、米国でのフィールド調査および国内複数施設でのデータ収集、成果発表に要する「旅費」(100万円)、収集したデータの分析およびデータ整理に要する「人件費・謝金」(30万円)、文具・関連書籍等の購入、論文印刷代等の「物品費」「その他」(20万円)として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 経口抗がん剤治療を受けている患者が抱える問題と対処に関する文献検討

    • 著者名/発表者名
      小坂美智代
    • 学会等名
      第27回日本がん看護学会学術集会
    • 発表場所
      ホテル日航金沢(石川県)

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公開日: 2014-07-24  

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