研究課題/領域番号 |
23593269
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
本庄 恵子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (70318872)
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キーワード | セルフケア / セルフケア能力 / 慢性疾患 / 患者 / 看護 / 支援プログラム |
研究概要 |
平成24年度は、セルフケア能力の質問紙(Self-care Agency Questionnaire、以下、SCAQ)を活用した「慢性病をもつ人のセルフケア能力を高める看護支援プログラム」の展開と、その効果を検討するための調査を実施した。この調査は、所属機関の研究倫理審査委員会の承認を受けて実施している。また、「慢性病をもつ人のセルフケア能力を高める看護支援プログラム」は、紙媒体で作成した資料を活用してもらっているが、ロールモデル等に関する視覚教材の希望があったため、支援プログラムを展開する看護師が見て学べる、DVDの作成にも取り組んだ。 1. 支援モデルの展開と効果の検討 平成24年度~25年度にかけて、「慢性病をもつ人のセルフケア能力を高める看護支援プログラム」に沿って支援を展開してもらい、同意が得られた人に質問紙調査と面接調査を実施し、看護支援プログラムの効果を検討している。平成24年度は支援の展開と質問紙調査(SCAQの継時的な回答と支援内容の記載)を実施した。セルフケア能力を高める看護支援プログラムを活用した支援を展開している看護師と慢性疾患を持つ人に調査に協力してもらい、支援プログラムの前後でSCAQの得点がどのように変化するかを経時的に追い、有意差を検討することで支援プログラムを評価している。また、支援プログラムを展開している看護師に、支援の具体的内容を自由記載用紙に記入してもらい、その内容を質的に分析している。平成24年度は、主に支援プログラムの展開と質問紙調査を実施しており、面接調査は25年度に実施する予定である。 2.支援プログラム:看護師向けの視覚教材(DVD)の作成 紙媒体の支援プログラムの内容をさらに理解してもらえるように、視覚教材DVD(講義編:26分と、ロールモデル編:29分)を作成した。この効果については、平成25年度に検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画に沿いながら、平成24年度~25年度にかけて、SCAQを活用した「慢性病をもつ人のセルフケア能力を高める看護支援プログラム」の展開とその効果を検討するための質問紙調査と面接調査を実施している。調査期間が平成25年度まで継続していることもあって、質問紙調査の実施時期が少し延長している。これに伴い、質問紙調査に協力してくれた看護師や患者に対する面接調査は、平成25年度から実施することとなった。また、支援プログラムを看護師がより良く理解し実施できるように、紙媒体の「看護支援プログラム」の冊子に加えて、当初の計画にはなかった視覚教材(DVD)の作成にも取り組んだ。計画はやや遅れているが、平成25年度には進行を早めて、調査を進め、研究成果をまとめ公表する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は、SCAQを活用した「慢性病をもつ人のセルフケア能力を高める看護支援プログラム」の展開とその効果を検討するための質問紙調査を実施している。引き続き、平成25年度は、調査の速度を加速させ、質問紙調査の継続とともに面接調査を実施し、研究成果をまとめて公表する予定である。また、当初の計画にはなかったが、看護支援プログラムを看護師がより良く理解し実施できるように平成24年度に作成した視覚教材DVD(講義編、ロールモデル編)の効果を検討するための調査を、平成25年に追加で実施する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度に使用する予定の研究費は、平成25年度にかけて継続して実施している「慢性病をもつ人のセルフケア能力を高める看護支援プログラム」の展開とその効果を検討するための質問紙調査と面接調査にかかる経費に使用する予定である。また、平成24年度に追加作成した視覚教材DVDを活用することが、「慢性疾患を持つ人のセルフケア能力を高める支援プログラム」に関する看護師の理解を深めることにつながるかを検討する調査にも、経費を使用する予定である。
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