研究課題/領域番号 |
23593270
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
紺家 千津子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20303282)
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研究分担者 |
真田 弘美 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50143920)
須釜 淳子 金沢大学, 保健学系, 教授 (00203307)
内田 真紀 福井県立大学, 看護福祉学部, 講師 (70381697)
北村 佳子 金沢医科大学, 看護学部, 助教 (20454233)
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キーワード | ストーマケア / スキンケア / 患者教育 |
研究概要 |
前年度の調査から、オストメイトはストーマ周囲皮膚障害に気づかず放置する危険性があることが導き出された。そこで、皮膚保護材のホールカットの大きさ、面板剥離時の刺激、誤ったスキンケアの他に作成中の教育冊子に皮膚障害の評価方法を加え、オストメイトに教材の評価と、皮膚障害発生時にストーマ外来に受診するかについて調査した。 対象者は、同意の得られたオストメイト7名である。まず作成した教材を見てもらい、その後①冊子についてどう思うか、②皮膚障害発見時にストーマ外来に受診するかについてフォーカスグループインタビューを行い、その内容を記述しカテゴリ化した。 対象者の年齢は45~79歳、性別は男性1名、女性6名であった。ストーマの種類はコロストミー6名、ウロストミー1名で、ストーマ保有歴は1.5~15年であった。冊子についてどう思うかは、【自己の採点結果を知りたい】【皮膚障害が理解できる】【皮膚障害を予防したいと思える】【退院時に欲しい】【教材の体裁がよい】【ヘルパーにも利用可能】の6つのカテゴリが抽出された。皮膚障害発見時にストーマ外来に受診するかは、7名中ストーマ外来の受診歴がない5名はしないと答え、その理由として【外来へのアクセスが難しい】【症状を我慢してしまう】という2つのカテゴリが抽出された。 今回作成した冊子については肯定的な評価であったため、A県のオストメイト100名に作成した冊子を配布した。配布後のオストメイトの行動には「交換時に皮膚を観察するようになった」「皮膚の異常に気付け受診行動をとった」という変化がみられた。今後は日本オストミー協会に本冊子を紹介する予定である。ただし、皮膚障害のセルフアセスメントが可能となってもストーマ外来へのアクセスの問題があるため、検討の必要がある。
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