研究課題/領域番号 |
23593272
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研究機関 | 日本赤十字豊田看護大学 |
研究代表者 |
服部 希恵 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 非常勤研究員 (00310623)
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研究分担者 |
長江 美代子 日本福祉大学, 付置研究所, 研究員 (40418869)
甘佐 京子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 教授 (70331650)
土田 幸子 三重大学, 医学部, 助教 (90362342)
田中 敦子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 研究員 (70398527)
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キーワード | グリーフケア / 悲嘆 / 家族介護者 / 緩和ケア / 家族支援教育プログラム |
研究概要 |
研究目的は、緩和ケア病棟入院時から死別後のがん患者家族を継続的にサポートするためのがん患者家族支援プログラムを構築し、その効果を実証的に評価することである。 平成25年度は、終末期がん患者の家族と継続的に関わった看護師を対象とし、死別後の家族ケアを行うための教育プログラムを実施、評価することを目的とした。教育プログラムの内容は、グリーフケア、グリーフケアを行うファシリテーターの役割、サポートグループの実際、自分自身をケアすることとし、講義とロールプレイ演習で行うこととした。教育プログラムを実施した後、対象者に対し満足度と自信についてアンケート調査を行い、実際に遺族に対してサポートグループを実施した後インタビュー調査を行い、教育プログラムの評価を行っていく予定である。 継続した家族ケアの一環として、死別後家族が緩和ケア病棟を訪問した際の望ましいケアを検討するため、家族が訪問した目的や看護師の対応、思いについて調査を行った。家族が訪問することの意味について、これまで過ごしてきた場所や人との関係性の区切りや整理や新しい生活に向けての1つの段階ではないかと考えた。看護師は、訪問した家族に入院中と同じ家族ケアを行うことで、ケアの振り返りとなり看護師の働く意欲や喜びにつながっていくことが考えられた。 さらに、継続した家族ケアとして行った緩和ケア病棟で死別した家族を対象とした遺族サポートグループでは、過去を振り返り語り合う喪失志向コーピングの内容と、現在の体験を前向きに捉える回復志向コーピングの内容を取り入れたプログラムを考案した。その結果、参加した家族、スタッフとも9割以上が満足した、役立ったと回答した。 以上の結果をふまえ、予期悲嘆から悲嘆のプロセスにおける継続的な家族のサポートプログラムおよび支援体制を構築する。その結果、家族の健康状態の安定、QOLの向上に寄与できると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成25年度に家族支援教育プログラムを考案し、対象者に介入を行い評価する予定であったが、親族の介護に時間を要し、介入、評価が行えず、継続的な家族支援体制の基盤構築に遅れを生じている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの調査結果や文献検討により考案した家族支援教育プログラムを対象者に行い、教育プログラムを実施した後、対象者に対し満足度と自信についてアンケート調査を行う。実際に遺族に対してサポートグループを実施した後は、インタビュー調査を行い、教育プログラムの評価を行っていく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度に家族支援教育プログラムの実施、評価を行う予定であったが、親族の介護に時間を要し、実施、評価ができなかったため。 家族支援教育プログラムを対象者に行い、教育プログラムを実施した後、対象者に対し満足度と自信についてアンケート調査を行う。実際に遺族に対してサポートグループを実施した後はインタビュー調査を行い、教育プログラムの評価を行っていく。
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