権利としての「子どもの意思決定」の起源は、国連の権利条約にあった。しかし、同概念は規範的概念に位置づけられており、一般的に明確な行動規定や実効性は無かった。医療における「子どもの意思決定」は、先行要件としての「子どもの成長発達状況」「健康問題状況」「保護者の子ども観 、育児環境」と医療提供者の「アドボカシー」ならびに「医療環境」に関連しており、結果として「自己実現」「自律性セルフケア行動」が導き出された。「子どもの意思決定」という概念を解明していくことは、小児看護の実践において、子どもの自律性や子どものセルフケア能力を促進する看護スキルの構築に有用であると考えられる。
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