本年度は、新生児の生命維持治療の意思決定において、効果的な看護師‐医師コラボレーションをするためのシミュレーションの効果を検証した。 その結果、シミュレーションをすることで<お互いの考え方、視点、役割を互いに尊重し、連携していけるチームを創る>ことができ、<日常のコミュニケーションと伝えるときの態度・表情・言葉が重要となる>ことを知り、<相手を問わず尊重し、自分の意見を述べられるように学び続ける>ことができ、<チームが協働して話し合うにはシミュレーションは有効である>であることが明らかになった。しかし、ファシリテーターなどがいない臨床の場で、新生児の生命維持治療の意思決定過程のシミュレーションを実践することは困難であることも明らかになった。 臨床の場では、どのような方法で、重篤な新生児の倫理的意思決定の話し合いをしたらよいのか、ロールモデルが必要であることが示唆された。そのため、<自由に話し合いが出来るための環境を創る方略><家族の意向を尊重した話し合いの方略>を検討し、看護師‐医師がコラボレーションして新生児の生命維持治療の意思決定の話し合いができるためのDVDを作成するためにシナリオ作成をした。 このシナリオからDVDを作成することが今後の課題である。
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