研究課題/領域番号 |
23593325
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研究機関 | 茨城キリスト教大学 |
研究代表者 |
礒山 あけみ 茨城キリスト教大学, 看護学部, 助教 (00586183)
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研究分担者 |
坂間 伊津美 茨城キリスト教大学, 看護学部, 教授 (40285052)
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キーワード | 第2子妊娠 / 育児クラス / 介入研究 |
研究概要 |
本研究の目的は,第2子妊娠中の母親が第1子の育児をしながら第2子を迎え入れる準備をするための重要な妊娠期において,第1子の理解を高めるための子育てクラスプログラムを開発し,その有効性を検討することである。今年度はプログラムに反映させるために、第2子妊娠中の母親に対し特性や属性および育児支援との関連について質問紙配票調査を実施した。70ケースを分析対象とした。結果、第2子妊娠中の母親は第2子の胎児よりも第1子を気にかけ,7割以上の母親が退行現象を心配していた。第2子出産で入院時第1子のことが心配と回答していた。特に第1子の年齢が4歳未満において第2子を迎え入れる準備にネガティブに影響を及ぼしていた。6割以上の母親は第1子はきょうだいを受け入れる準備が整いつつあるとは認識していなかった。経産婦を対象とした育児クラスは必要であるとの回答が7割であった。育児支援との関連では,同居の有無や託児の有無,実父母・義父母の協力・夫の協力が第2子妊娠中の母親の育児意識に関連していた。 次に、昨年度に作成した第2子妊娠中の母親を対象に第2子を迎え入れるための育児クラスを実施した。産婦人科に来院した第2子妊娠中の母親に対し、第2子を迎え入れるための育児クラスを行い,参加した母親を介入群とし,参加しない母親を対象群として設定した2群間を比較する介入研究を行った。便宜的標本抽出法を用い、第2子妊娠初期から中期の妊婦を対象に研究の説明をし、同意を得た。介入群には妊娠28週前後および36週前後に1回60分のクラスを2回受講してもらった。出産後1週間及び1カ月時点で質問紙調査表に記載を依頼した。対象群には妊娠中及び出産後1週間及び1カ月時点の質問紙調査表の記載を依頼した。研究の参加に同意したものは現在、77名である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に沿った進捗である。看護介入プログラムの有効性の検討のために、実際の介入を行い、研究の参加に同意したものは77名であった。77名中、1回のみのクラス参加や、アンケートの回収が妊娠期のみ、出産後1週間のみの回収であった場合を除いた結果、有効回答数は59名(76.6%)であった。介入群39名中有効回答31名(79.5%)、対象群38名中有効回答は28名(73.7%)の回収率であった。介入群31名、対象群28名のデータ確保が見込まれている。今後はアンケート回収および分析、まとめ、学会発表を行う。 第27回日本助産学会学術集会において、「第2子妊娠中の母親の育児意識-母親の属性・特性および育児支援との関連」として発表を行った。また、日本母性看護学会誌において「第2子を迎え入れる母親に対する看護介入プログラムの検討」を投稿し掲載された。
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今後の研究の推進方策 |
学会発表を行った「第2子妊娠中の母親の育児意識-母親の属性・特性および育児支援との関連」の論文投稿を行う。 平成25年6月末日迄に収集したデータの分析を行う。 平成25年12月までに、第2子を迎え入れる母親に対する第1子の理解を高めるための育児クラスの有効性について考察し、論文作成する。 平成26年3月に研究成果の発表を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
介入研究を行った研究協力施設への謝礼、参加者への謝礼、データを分析するためのソフトおよび機材の購入、データ入力者補助費、データ保管媒体購入、研究成果発表旅費、製本代、英文校閲代
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