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2012 年度 実施状況報告書

難病疾患の子どもの納得を得ることに対する親への支援策の構築

研究課題

研究課題/領域番号 23593329
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

野村 佳代  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 准教授 (90335589)

研究分担者 早川 晶  神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40379376)
キーワード小児看護 / 家族看護 / 子どもの意思決定 / 在宅看護
研究概要

小児看護を専門とする訪問看護ステーションを利用する子どもの親から、研究テーマについて情報収集を実施した。
自発的な意思表示がほとんど見られない難病疾患を抱える子どもであっても、家族は、子どもに声をかけながら、子どものわずかな表情や反応からその意思を読み取り、子どもに寄り添っている様子が認められた。子どもの反応には、表情のほかにモニター(脈拍測定)なども含まれており、これまでの子どもの反応の仕方によって見極めていた。可能であれば意思表示をしてほしいと願っているが、明確な意思表示がなくても、子どもの意思を読みとろうとしている様子が見られていた。子どもにとっての最善を兄弟も含めた家族全員で考える体制づくりが行われている様子が見られた。
また、わが子が先天性の難病疾患を抱えていても、親は子どもが在宅で過ごすことを積極的に検討していた。親は不眠やきょうだいへの時間が取れないことへの不満を抱えていても、家族で生活できることを喜びとしていた。受け皿となる小児看護を専門とする訪問看護ステーションが、的確なフィジカルアセスメントに基づく看護を実施し、家族に対してより強いリーダーシップを発揮している場合には、親は在宅で介護することへの躊躇や負担は少ないようであった。
一方、子どもの集団生活を担う福祉サービスに対しては、強い懸念と今後への要望を抱いていることが明らかとなった。法改正に伴い、難病疾患の子どもや家族へのコーディネートは、福祉系の相談支援専門員が担うことになる。在宅看護において親にとっての精神的負担となる医療的ケアの実施だけでなく、健康状態に関連する日常生活の工夫や不安に対する支援を相談支援専門員と連携して検討していくことが重要といえる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

情報収集及び分析までを終了している予定であった。
難病疾患を抱える子どもの親を対象としていることから、面談予定日に子どもの体調不良などによって、面談を変更せざるを得ない、あるいは面談が不可能となることが多かった。そのため、情報収集のみとなった。

今後の研究の推進方策

最終年度となることから、分析を早急に終了し、研究成果の公表につなげていく予定である。

次年度の研究費の使用計画

分析途上での疑問に思ったことに対して親に再度情報収集をしたり、小児を専門とする訪問看護ステーションの指導や助言を仰ぐための旅費を中心に検討している。
そのほか研究成果を公表するための経費とする予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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