研究課題/領域番号 |
23593336
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
香取 洋子 北里大学, 看護学部, 准教授 (90276171)
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キーワード | 母子関係 / 出産後早期 / 新生児 / 尺度 |
研究概要 |
「研究目的」早期母子接触場面において、母子の組み合わせによって、母子相互作用の特徴を明らかにする。 「研究方法」自然分娩にて出産した14例の母子の早期接触場面についてAMISスケールを用いて評定を行い、母親・児の得点の高低の組み合わせ別に分析を行った。 「研究成果」14例はAMISスケール下位尺度得点より【児の感受性が高いタイプ】5組、【母親の感受性が高いタイプ】5組、【母子ともに感受性が高いタイプ】4組の3つに分類された。 【児の感受性が高いタイプ】は母親項目平均32.8点、児項目平均20.2点、二者関係項目平均7.6点であり、【母親の感受性が高いタイプ】では母親項目平均36.2点、児項目平均15点、二者関係項目平均5.4点であり、【母子ともに感受性が高いタイプ】では母親項目平均38.25点、児項目平均21.75点、二者関係項目平均6.25点であった。母子相互作用の質(反応のタイミングの良さ)を評価する二者関係をみると、母子ともに感受性が高いタイプ(6.25点)よりも児の感受性が高いタイプ(7.6点)の方が平均得点がやや高く、母親の感受性が高くなくとも新生児が母親を含めた周りの環境に対して敏活な状態が維持できることの方が二者関係の得点が高くなることが示唆された。 以上のことから、早期接触場面で母子相互作用を円滑にさせる要因として、母親の要因よりも、新生児の要因が重要であることの可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度(震災の影響)の研究開始の遅れ、施設の引っ越しにより、データ収集を行う施設・時期の変更等を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
対象施設が今年度引越し予定である、現在出産規制等も行っており、診療・病棟の体制も大きく変わるため、落ち着いた時点でデータ収集に入る予定。
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次年度の研究費の使用計画 |
対象施設の建て替え等の状況により、データ収集に適切な時期を病棟と調整し、そのため、研究費の執行も26年度に繰り越して行うため、データ収集に伴って発生する謝金等も今年度に執行予定である。 研究協力者への謝金、記録媒体、調査用紙等の印刷代
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