研究概要 |
本年度は、昨年度に引き続き、作成した3プログラムについて協力者を募って実施し、プログラムの評価、およびプログラム普及の方法について検討した。 プログラムの実施数は、Aプログラム(4施設):27例、Bプログラム(5施設):対照群34例、実施群26例、Cプログラム(7施設):対照群27例、実施群31例であった。子どもの行動観察や子どもへの質問(B,Cプログラムのみ)、保護者へのアンケート、プログラムを実施した看護師へのアンケートやインタビューから、プログラムの評価を行った。 B、Cプログラムの子どものデータから、子どもの予防接種に対する知識の理解がより具体的に深まっていた。保護者のデータからは、Aプログラムでは、付き添う母親も、子どもが子どもなりに体験することにより予防接種について理解することの重要性に気づけていた。B、Cプログラムでは、プログラムに参加することにより子どもへの説明方法を知るきっかけになるなど保護者の予防接種の説明への意識が高まっていた。また、プログラムを実施した看護師のデータからは、A、Bプログラムでは、看護師が子どもの反応(以前との比較を含む)や保護者の反応からプログラム実施の効果を実感したこと、また看護師の語りの中に、保護者が子どもの理解力や頑張る力に気づく機会になったことなどがあげられ、保護者にとっても今後の子育てに効果的であったと認識されていた。Cプログラムでは、看護師が子どもの主体的な行動の変化を感じ、看護師自身の子どもへの説明に対する意識が高まっていた。これらの結果から、プログラム実施により、子ども・保護者・実施する看護師にプログラムの効果が認められ、子どものヘルスプロモーションにつながることが示唆された。 また、プログラムの普及の方法については、看護師らのインタビューなどから、インターネットなどを用いた方法の有用性が示唆された。
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