研究課題/領域番号 |
23593347
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研究機関 | 聖泉大学 |
研究代表者 |
流郷 千幸 聖泉大学, 看護学部, 教授 (60335164)
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研究分担者 |
法橋 尚宏 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60251229)
古株 ひろみ 滋賀県立大学, 人間看護学部, 准教授 (80259390)
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キーワード | 総合病院 / 子ども / 採血 / プレパレーション |
研究概要 |
24年度は前年度に実施した①総合病院外来に勤務し子どもの採血にかかわる看護師への質問紙調査、②総合病院に勤務し子どもの採血にかかわる看護師へのインタビューの成果報告を行った。①については第32回日本看護科学学会学術集会で発表した。対象者(n282)のプレパレーションの認知は51%であること、援助項目としては「親の付き添い」「泣かせない」の得点が低いことがわかった。②については対象者へのインタビューを分析し第23回日本小児看護学会学術集会で発表予定である。加えて、プレパレーション検討会実施に向けた準備等をICN25th Quadrennial Congressにおいて発表予定である。 また、新たに総合病院小児病棟に勤務し子どもの採血に関わる看護師への質問紙調査を行った。前回の調査と同様に全国の公立病院リストから小児病棟をもつ施設に調査を依頼した。回収は424名(回収率56%)であった。調査内容は、外来に勤務する看護師を対象としたものと同様にし、比較検討できるようにした。現在、データ分析中である。質問紙調査の分析後、行う予定であったプレパレーション検討会については、これまでの経過を踏まえて対象、内容、時期などを検討し、次年度以降に実施することとした。滋賀県内の小児病棟・外来をもつ病院(122施設)をはじめ、子どものプレパレーションに興味・関心のある看護師にプレパレーション検討会への参加を呼びかけ、18名から応募があった。 25年度は18名の看護師とともにプレパレーション検討会を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度に予定していた総合病院小児病棟に勤務し、子どもの採血に関わる看護師を対象とした質問紙調査を計画通り実施した。現在は分析結果をまとめている段階である。前年度に行った総合病院外来に勤務し、子どもの採血に関わる看護師を対象とした質問紙調査の結果との比較検討も必要である。また、今年度実施予定のプレパレーション検討会においても調査結果を踏まえ、総合病院で行なうプレパレーションについて考察を深める必要がある。そのため、24年度はプレパレーション検討会への参加者、時期、内容などを検討する準備期間とした。プレパレーション検討会の開催にあたっては、滋賀県内の小児病棟・外来をもつ病院(122施設)をはじめ子どものプレパレーションに興味・関心のある看護師にプレパレーション検討会への参加を呼びかけた。 プレパレーション検討会は「滋賀子どものプレパレーション検討会」と命名した。子どものプレパレーションを中心に、子どもと関わる医療職の学習・情報交換の場となり、次年度以降も継続できることを目指している。
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今後の研究の推進方策 |
今年度はプレパレーション検討会を定期的に実施し、参加看護師と共にプレパレーションに関する学習や各施設におけるプレパレーション実施状況、課題などについて情報交換を行い、最終的には各施設で実施可能なモデルを作成する予定である。 検討会は3ヶ月毎に行い、1回2時間程度とする。参加者は18名である。各回、研究者らが提供できること(プレパレーションの概要説明、プレパレーションに関する国内外の文献提示、学生のプレパレーションへの取り組みの紹介、研究成果の報告など)を提示し、参加者からの問題提起(各施設におけるプレパレーション実施状況の説明、取り組みの紹介、実施が困難な事例の検討など)の場とする。参加者の所属する施設に還元できるようにプレパレーションモデルを考案し、さらに検討会を継続していくことも検討する。 また、プレパレーション検討会の経過等をまとめ広く公表するための準備をする。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度予算額は、データ入力のための業者委託費用として使用する。
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