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2011 年度 実施状況報告書

発達障がいにある子どもと家族の生活臨床に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23593351
研究機関梅花女子大学

研究代表者

下村 明子  梅花女子大学, 看護学部, 教授 (30310733)

研究分担者 田中 秀樹  広島国際大学, 公私立大学の部局等, 教授 (30294482)
守田 嘉男  梅花女子大学, 看護学部, 教授 (80068501)
三宅 靖子  太成学院大学, 看護学部, 講師 (90557422)
島田 友子  長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (80196485)
張 暁春  梅花女子大学, 看護学部, 講師 (60382272)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード睡眠障害 / 発達障がい / 生活臨床 / マルトリートメント
研究概要

・2011年9月~12月、支援学校を含む5施設の保護者を対象に無記名自記式質問紙調査を実施。1067部を発送、回収は261部、回収率24.5%であった。また発達障がいの保護者の調査内容の対照として健常の幼稚園の保護者にも同様に調査を実施。その結果524発送、回収は245部、回収率46.8%であった。・データについては統計ソフトSPSS19.OJを用いてt検定およびχ2検定を実施。結果、障害児の養育者の睡眠健康危険度下位尺度の睡眠随伴症状、無呼吸、入眠障害の平均得点が、先行研究と比べてやや高い傾向がみられた。養育者の入眠障害得点が高い場合、子どもの就寝時間に左右されることが多くみられたことから、障がい児特有のかかわり方が求められ、育児内容が養育者の健康に影響を及ぼしていることが示唆された。・自由記述について、243名から回答が得られ145名(59.7%)から自由記述を得た。内容分析から9つのカテゴリーに分類され、多い順に1)親の不安/心配、2)行政への要望、3)発達障がいによる問題、4)社会への要望、5)家族の協力と理解、6)親自身の悩み/心の叫び、7)教員,教育機関への要望、8)親自身の健康問題、9)その他という結果が得られた。特に"親の不安/心配"の中に、将来親亡き後の子どもの生活保障、子どもの進学/就職、子どもの社会適応等に関する記述が多く、"行政への要望"では、公的サービス/施設/制度及び育児支援の充実、その他障がい児やその家族をもっと理解してほしいという他に見逃せない記述として、育児疲労、虐待になりかねない気持を記述していることから、マルトリートメント・睡眠の改善、育児支援の必要性が示唆された。・H24年度計画の睡眠センサーは一人2週間用するため、実施を早めている。・H24年度成果報告:日本睡眠学会、日本小児看護学会、日本看護研究学会発表予定

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

・発達障がいの子どもの睡眠障害の実態については、支援学校を含む5施設へ1067部を発送、回収は261部、回収率24.5%で、発達障がいの保護者の調査内容の対照として健常の幼稚園の保護者にも同様に調査を実施し、その結果524発送、回収は245部、回収率46.8%で、発達障がいの実態調査としてはかなり回収率がダウンしており、回収に関しての達成度としては十分とは言えない結果である。・しかし、内容的には無記名自記式質問紙調査の自由記述からも明らかなように、健常な子どもの保護者に比べ、かなり悲痛な思いや要望が記述されており、精神的なゆとりのなさが回収率に反映されていると推測され、こうした事実も分析対象となり、発達障がいの保護者の思いに関する実態はある程度明らかになり、概ね研究の目的は達成されているといえる。・今年度は睡眠センサーによる調査や、半構成的面接調査、睡眠日誌等により障がいにある子どもの睡眠リズム等が明らかとなり、こうした結果も含めていくとさらに研究目的が深められる事が期待できる。

今後の研究の推進方策

・H24年度は、睡眠センサーによる調査や、半構成的面接調査、睡眠日誌等による調査研究が主な内容である。H23年の無記名自記式質問紙調査終了後は予定の倍の60名近くが研究協力者として名乗りを上げてもらえたが、実際に計画を進める段階になり、年度をまたがり、卒業や卒園、引っ越し、仕事の関係や体調不良の理由で辞退される方が多くなってしまった。・発達障がいの保護者の睡眠センサーと睡眠日誌、半構成的面接は10名に実施or予定。・健常な子どもの保護者の睡眠センサーと睡眠日誌、半構成的面接は8名に実施or予定。・H24年9月:発達障がいの保護者への子育て支援として、支援学校、PTAを対象に講演、相談会を予定。・H24年11月、支援学校を対象に「睡眠教育」として講演を予定。 実施後、睡眠教育の効果を質問紙調査により実施し、本研究の目的の達成度を分析し睡眠改善プログラム構築につなげていく。

次年度の研究費の使用計画

・H24年度予算約120万円のうちで間接経費を除いた予算。調査については研究協力者の辞退がかなり多くあったが、府外の研究協力者が多く旅費・宿泊費、謝金などの経費、テープ起こし代が必要となる。発達障がいや障がいの子どもの睡眠障害が日常生活に及ぼす影響を分析し、生活習慣や睡眠・マルトリートメントの改善プログラム構築に向け、専門図書、アイパット購入費、学会発表の旅費、通信費、調査票のコピー費が計上予定。・H25年度は、H24年度の予算の余があればそれを追加し、睡眠スキャンの分析、テープ起こし、報告書の印刷代、成果発表は国内・国際学会にエントリー予定であり、採択されたときにはそれらの旅費等が計上予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] A Case Report on the Sleep Patterns of an Autistic Child Using NWA Device2012

    • 著者名/発表者名
      Shimura Akiko 1), Zhang Xiaochun 1), Tanaka Hideki 2), Morita Yoshio 1),
    • 学会等名
      East Asian Forum of Nursing Scholars
    • 発表場所
      Singapore
    • 年月日
      2012.2.22

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公開日: 2013-07-10  

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