研究課題/領域番号 |
23593363
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
松尾 ひとみ 福岡大学, 医学部, 教授 (20305668)
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キーワード | 小児看護 / 水分制限 / コラボレーション / 身体感覚 / 口渇 / 心臓外科手術 |
研究概要 |
本来は平成25年度が最終年度であったが、平成24年度に続き、当初予定していた研究フィールドの都合により一部に協力が得にくい状態になり、急激な学内のマンパワー不足とも重なり、研究活動ができなかった。よって、期間を延長し、25年度の計画を実行する予定である。今、やっと新たな研究フィールドが確保できる可能性を見出したため、仕切り直しを試みている。 平成24年度までは、平成16~22年までの間の研究結果と、平成23年の口渇のチェックリストによる実験研究の結果を基盤に、こどもとのコラボレーションによる飲水ケアの構成要素と根拠を抽出中である。新たに文献検討をすると、従来の研究では症状としての口渇に着目され、口腔内の保湿を図る技術に対する研究が多かったが、近年、口渇の感覚がストレスの影響をうけることがデータで示され、口渇を感じる患者の理解に着目した研究がみられるようになってきた。今後検討すべき重要な点は、水分制限下の飲水について、看護の視点が診療の補助という位置づけで飲水量の規制や口腔内の保湿を行うのではなく、飲水という日常生活への援助を開発する点にある。 治療としての飲水を生活としての飲水へと切り替える援助を行うには、看護師の看護現象のとらえ方に柔軟性をもたせることが重要と思われる。そのため、小児医療と関わる多職種の協力を得て、多角的に先行文献の患者との協働によるケアモデルをクリティークし、抽出中のケアの構成要素や根拠との妥当性を検討し、水分制限をうけるこどもの力が発揮できるケアを作成したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初、研究フィールドとして2施設の同意を得て開始したが、施設の移設、管理部門の変更により2施設ともフィールドとしての対応が困難になった。やむを得ず、新たなフィールド確保に奔走した。その結果、どうにか協力施設となる可能性のある施設を一施設確保できたので、交渉を開始する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
心臓外科手術後に水分制限をうけたこどもと、受けなかったこどもへのインタビューデータ、実験研究のデータを元に、多職種と協議しながら、先行研究のこどもとの協働に関するケアモデルをクリティークし、生活者としてのこどもの飲水行動として水分制限をうけるこどものアセスメントの構造化を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度に続き、当初予定していた研究フィールドの都合により一部に協力が得にくい状態になり、急激な学内のマンパワー不足とも重なり、研究活動ができなかった。 よって、期間を延長し、25年度の計画を実行する予定である。 新規の研究フィールド確保の交通費、データ収集と研究のアドバイスをうけるための交通費と共に、投稿費用、こどもへの説明用のための資料作成の文具購入、もしくは説明にipad使用を検討中であるため必要になると購入する。また、購入したパソコンが不調であるため、場合によってはパソコンの購入が必要となる。
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