本研究の目的は,新任保健師自身ができるようになってきた手応えを実感できる具体的な職場内教育(OJT)システムを構築し,その有用性を明らかにしていくことである。当該年度は,保健師数が少なく新任時期の現任教育体制が整っていない1つの市町村の指導保健師,係長保健師とともに,個人・家族支援実践能力を育成するためのポートフォリオを活用したOJTの基礎的教育資料試案を作成する予定であった。まず最初は,本研究に協力いただく市町村において,研究者が以前取り組んでいた1年目の新任保健師が1年間どのような気づきを得て,学び成長を実感していくのかを振り返りながら,岐阜看護研究会誌にまとめることを行った。次に,研究協力をいただく市町村の指導保健師,係長保健師とともに,町としてはどのような保健師を育成していきたいのかを具体的に話し合いながらOJTの基礎的教育資料試案の作成をはじめたが,完成には至っていない。
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