研究課題/領域番号 |
23593371
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研究機関 | 了徳寺大学 |
研究代表者 |
藤井 広美 了徳寺大学, 健康科学部, 准教授 (10336844)
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研究分担者 |
松田 宣子 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10157323)
畑下 博世 三重大学, 医学部, 教授 (50290482)
櫻井 しのぶ 順天堂大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60225844)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 公衆衛生看護学 / 保健師 / 力量形成 / 人材育成 |
研究実績の概要 |
【目的】中堅期保健師の力量形成過程を探り、人材育成方法に必要な要件を検討する。 【研究1】1.方法:半構造化インタビュー調査に基づく質的研究。2.対象者:全国13市町の中堅後期にある保健師13名、統括的立場にある保健師13名の計26名。職能団体等が主催するモデル事業、調査研究等で活動経験のある保健師で関係機関の推薦の受けた者、およびスノウボールサンプリングで推薦を受けた者。3.データ収集期間:平成24年11月~平成25年2月、4.結果:分析の結果、「初任期における徹底した地区活動の経験」が保健師としてのアイデンティティを育て、「自分の力量より少し難易度の高い事業への取り組み」と「権限移譲」が保健師の力量のギャッジアップに大きく働き、「相談・支援体制の保障」、「少し先の見通しを導くこと」、「組織を越えた体験の共有による外部からの刺激」がそのプロセスを支えるために重要であることが示唆された。 【研究2】1.方法:実践事例検討会を活用した人材育成プログラムの検討。2.対象者:A県B保健所管内の3市で運営する保健師連絡協議会、3.実施期間:平成25年4月~平成27年3月、4.結果:参加者は、実践事例検討のプロセスを通して、確認すべき情報の整理ができたり、支援の方向性を自分たちの支援の方向性を確認したりしながら、現状の仕組みにおける課題と改善の方向性をつかんでいった。各キャリアラダーの役割や課題について確認することにもつながった。さらに、「問題の見え方が変わる」ことで「活動が変わり」、関わりが変わることで「住民が変わる」ことをつかんでいった。これが手ごたえとなり、次の取り組みへとつながることが確認できた。また、リーダー期の役割も重要であった。今回のように改めて問題を捉えなおす試みは、多くのエネルギーを必要とする。それを支えるのが〔研究1〕で抽出された要素と重なり合うことが示唆された。
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