研究課題/領域番号 |
23593392
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
星野 明子 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (70282209)
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研究分担者 |
村上 佳栄子 京都府立医科大学, 医学部, 助教 (30584867)
桂 敏樹 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00194796)
春木 香苗 (臼井 香苗) 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50432315)
松浦 光和 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (00149783)
奥津 文子 滋賀県立大学, 公私立大学の部局等, 教授 (10314270)
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キーワード | 住民参画 / 健康増進 / アセスメントアシュアランス / ヘルスプロモーション / 活動の評価 |
研究概要 |
超高齢社会に突入し、孤立に端を発する地域の健康問題を解決するには、行政だけでなく地域住民の参加が不可欠である。わが国の住民参画活動は、戦中・戦後からの母子愛育班活動に始まり、近年ではボランティアグループやNPO、行政育成型の健康推進員など多様な型の活動が増加している。今後は、その活動の継続性と質が問われると考える。超高齢社会に住民と協働した健康増進と予防が求められる時代において、住民自ら地域活動を推進していくための活動の質を担保する評価と保証に関する方法の構築が必要である。 本研究では、住民参画による活動を自治会、町内会などの地縁型グループ、行政育成の健康推進員などを対象に、活動と運営、評価の実態と、グループリーダーからは、活動評価についての意見をヒアリングした。A協議会リーダーは、住民による高齢者の健康増進活動についての評価に、「近所の高齢者の笑顔が多くみられる」「住民どうしのお茶のみ話で食事のバランスについて話題にすることが増える」などの住民独自の活動評価の視点がみられた。また、複数のグループでは、参加者人数や円滑な進行が重要視されており、評価プロセスの「企画の評価(場所、開催日時、お知らせ)」「実施評価(参加者数、円滑な進行、不足用品の有無等)」にあたる。結果評価についての数値化は参加者数をおおよそでつかんでいるだけで、正確な把握をしているところは少ない。 日本全国の町内会や自治会ほか住民の活動は、コミュニティの人間関係の希薄化、地域活動への関心の低下、住民の高齢化などを背景に、多くのグループ組織が後継者不足問題を抱えている。本研究の対象組織も同様であった。持続可能な住民活動は、日本全国の町内会や自治会ほか住民活動の目指すところであり、住民自身がその活動を評価していくことは、住民参画による活動の質を保証し、その継続の一助になると考える。
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