本研究の目的は、保健事業のデータベースに基づいて、実践者とパートナーシップをとり経営戦略を体系化することである。このため、23・24年度は、保健事業のデータベースの作成と運用を目標にし、25・26年度はデータベースで集められた事例をもとに戦略の体系化を行うことを目標にした。 23年度は①文献検討と②保健事業のデータベース項目の抽出を目的に事業化の調査を実施、③実践者である保健師の協力を得て保健事業のデータベースのひな型(入力フォーマット)を検討した。 24年度は、データベースの運用を試行するために、①学内の倫理審査委員会に研究計画書を提出し承認を得た。②データベースのひな型(入力フォーマット)に実践者の協力を得て保健事業の登録依頼を行った。また、23年度実施した調査の一部を分析し、日本公衆衛生学会で発表を行った。 25年度より登録数の増加のために、実践者の閲覧件数を増やす必要を感じたため、実践者に役立つ情報発信コーナーを企画しコンテンツを作成しはじめた。また、調査データより分析を行い、保健事業の創出に必要な戦略の体系化案を作成した。 26年度は、①実践者に役立つ情報発信コーナーのコンテンツの増加と、②経営学の知見を戦略の体系化に活かすための専門家からの助言、③研究成果の還元のために保健師に向けたセミナーの開催を実施した。今後は、保健事業の創出戦略の実践的検証が課題である。
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