研究課題/領域番号 |
23593419
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
乾 富士男 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (80469551)
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研究分担者 |
加藤 憲司 神戸市看護大学, 看護学部, 准教授 (70458404)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2017-03-31
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キーワード | うつ / 双生児研究法 / 遺伝要因 / 環境要因 / 閉じこもり |
研究実績の概要 |
昨年度に当初の計画を変更し、看護師に限らずうつ症状の遺伝要因と環境要因の検討を行うこととした。そこで、本年度には2008年~2012年までに収集した双生児のデータを解析し、うつ症状および関連のある症状の遺伝要因と環境要因を検討した。大阪大学双生児レジストリの登録者は高齢者が多いため、高齢者の介護予防における課題である閉じこもりとうつの関連について縦断的双生児研究の手法を用いて解析した。また、さらなる解析のためには最新の高度な研究手法が必要であることがわかったので、双生児研究法の分野においては最高峰のワークショップであるTHE 2016 INTERNATIONAL WORKSHOP ON STATISTICAL GENETIC METHODS FOR HUMAN COMPLEX TRAITSに参加し、最新の解析手法の修得に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画の修正と期間の延長を踏まえれば概ね順調な進展である。2008年から2012年までの解析をベールラインとし、2014年および2016年の調査により得られるデータをフォローアップとして解析することで、うつ症状およびその関連要因に関する縦断的双生児研究が可能である。
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今後の研究の推進方策 |
2016年には大阪大学ツインリサーチセンターに登録の双生児に郵送調査を行う。その結果と過去の調査結果を合わせて、縦断的双生児研究の手法により解析を行う。そのことにより、因果関係の解明や遺伝と環境の交互作用を検討できる。しかし、以前よりの課題である、被験者数が双生児研究法の解析のためには十分でないことから、統計学的検出力には依然不安がある。そこで、今後の研究のためにも、引き続き被験者の新規獲得や、郵送調査時の回収率、回答率の改善に留意して実施していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の計画のWEBを使用したアンケート調査システムの開発が中断しているためである。被験者の情報を管理している大阪大学のシステム及び倫理上の規定に対応したシステム開発が必要であるが、計画の予算を大きく上回るため実現していない。
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次年度使用額の使用計画 |
WEBを使用したアンケート調査システムの開発を断念し、従来からの手法を用いて調査を実施する。そのため、郵送費、印刷費、データ化の費用、人件費、パソコンなどの機材が必要である。
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