平成27年度に当初の計画を変更し、看護師に限らずうつ症状の遺伝要因と環境要因の検討を行うこととした。そこで、本年度には2014年に収集した双生児のデータを解析し、うつ症状および自己効力感の遺伝要因と環境要因を検討した。自己効力感は心身の健康との関連が指摘されているパーソナリティの一つであり,本研究の主題である心身症状のメカニズムの解明にかかわりの深い表現型である。その結果,うつ症状と自己効力感には,遺伝的および環境的な相関が認められた。また,共通経路モデルが最適モデルであることも分かった。このことから,両表現型に共通する共通の潜在要因の存在が示唆された。
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