研究課題/領域番号 |
23593421
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研究機関 | 九州看護福祉大学 |
研究代表者 |
福本 久美子 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 教授 (40465787)
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研究分担者 |
増田 容子 活水女子大学, 看護学部, 准教授 (80321298)
中川 武子 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 講師 (20389547)
坂口 里美 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 助教 (50435161)
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キーワード | ソーシャルキャピタル / 高齢者 / 健康 / ヘルスプロモーション / 地域看護 |
研究概要 |
1)目 的:平成21年度質問調査結果と平成23年度調査結果を再分析を行ない、高齢者支援の地域格差を縮小する保健福祉活動のあり方を提言。 2)研究対象:玉名市民、たまな元気会会員。 3)研究方法:平成23年度調査結果の継続分析(健康感やソーシャルネットワークとソーシャルキャピタルに関する一元配置分散分析等の統計学的分析)、及び得られた質的情報の関係者による分析。その分析結果を基に住民との検討会や外部研究者を招聘した検討会の実施。 4)結果・考察:①平成23年度訪問調査の継続分析結果は、分析対象者129名(回収率57.3%)で、平均年齢72.9±6.7歳、前期高齢者79名(61.2%)後期高齢者50名(38.8%)、IADL得点平均11.7±2.1点、SC得点平均19.7±3.6点、ネットワーク項目の情緒的サポート得点32.1±17.5点、情報サポート得点30.7±18.1点、手段的サポート21.2±18.3点、評価サポート得点25.8±18.4点。SC得点と情報サポート得点(p<0.5)、評価サポート得点(p<0.01)には相関がみられた。つまり、SCの醸成にとってソーシャルサポートのうち評価サポートが重要なポイントと言える。本調査結果は首都大学東京星旦二先生を招いた検討会実施(9月24日)。②分析結果を基にした住民との検討会は「たまな元気会」会合等で説明し意見聴取。「たまな元気会」会員は主体的な活動を実施し、その実践活動報告を学会で発表。 5)進捗状況:①本年度はこれまでのデータの分析を中心に実施し、住民との検討会は既存の機会を活用した。②平成23年度訪問調査結果と平成21年度調査結果とをリンクさせ分析を試みたが、平成23年度訪問調査対象数が少なく、かつ元気高齢者に偏りがあるなどの問題点から共分散構造分析までは至っていない。平成25年度再調査の結果との比較が待たれるところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度は、これまでの調査結果の継続分析や住民との検討会などの実施だったため、概ね予定通り進められている。さらに、平成25年度に平成23年度調査結果について日本公衆衛生学会報告することが可能となったため、おおむね順調と考えている。
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今後の研究の推進方策 |
1)目 的:高齢者の健康とソーシャルキャピタルとの関係について追跡調査を行うことにより、高齢者支援に地域差を生じさせない保健福祉活動のあり方を提言する。 2)研究対象:玉名市民(平成21年度調査の承諾者1082名)、たまな元気会会員。 3)研究方法:平成21年度調査の追跡調査(郵送留め置き調査法)。調査票の内容は、基本的属性、暮らし向き、主観的健康感、老研式活動能力指標(古谷野ら1987)、生活満足度(古谷野ら1990)、ソーシャルキャピタル関連項目(植淵ら2009年に開発した指標の改編)、挑戦意欲。分析方法は、平成21年度と平成25年度調査結果について、共分散構造分析により、主観的健康感・生活満足度・ソーシャルキャピタル関連項目との構造モデルを作成予定。
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次年度の研究費の使用計画 |
・平成21年度調査の追跡調査1082名(郵送留め置き調査)に関わる費用 ・調査票の回収者の雇い上げ、調査結果入力、分析結果の指導費用 ・研究フィールド住民等の日本公衆衛生学会参加費用補助、学会発表費用 ・外部研究者を招聘した検討会の実施費用(外部研究者を招聘するため謝金・旅費等) ・研究資料の整理等の補助員雇い上げ費用 等
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