研究課題/領域番号 |
23593423
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
叶谷 由佳 山形大学, 医学部, 教授 (80313253)
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研究分担者 |
大竹 まり子 山形大学, 医学部, 助教 (40333984)
森鍵 祐子 山形大学, 医学部, 助教 (20431596)
鈴木 育子 山形大学, 医学部, 准教授 (20261703)
細谷 たき子 山形大学, 医学部, 教授 (80313740)
小林 淳子 山形大学, 医学部, 教授 (30250806)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 訪問看護ステーション / 管理運営 / 指標 |
研究概要 |
文献レビュー、学会参加、海外視察によって、訪問看護ステーション運営の参考となる管理運営指標開発に必要な情報収集を行った。また、看護職が起業した訪問看護ステーション所長へのインタビュー結果を分析し、管理運営指標作成の参考とした。その結果、訪問看護質向上のための指標について現在までにいくつか開発されており、それらは、訪問看護ステーションのスタッフが使用できる目的で開発されていることがわかった。訪問看護の質向上を目的とし、訪問看護ステーションの所長が管理運営を振り返られる指標が1つあったことがわかった。しかし、それは、訪問看護ステーション運営の課題として先行研究等で明らかとなっている人材確保、広報、財務についての項目が不足しており、それらを網羅する指標作成が必要であると思われた。また、現在までに開発されている看護管理指標の中で、簡便さを目的に開発されているものが見られたため、その考え方を取り入れることが有効であると思われた。海外視察にてオランダで事業拡大に成功している訪問看護ステーション所長の講演や同行で訪問看護する機会を得たが、看護の質も高く、看護職が満足して働いていることがわかった。所長の講演内容より、所長が基本的な看護の視点を持っていること、基本となる経営の知識を有していることが成功の要因と思われた。また、看護職が起業した訪問看護ステーション所長インタビュー結果から、もともと医療職、看護職のネットワークを構築したうえで起業していることが特徴であり、経営の知識は必要と述べていたことから、これらの要素を入れていくことが必要であると示唆を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度は情報収集を主たる目的としたが、順調に情報収集の機会を得られ、また、研究協力者である大学院生の協力も順調に得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
前年度行った情報収集結果をもとに、今後は管理運営指標案を作成し、専門家の意見等を聞いたうえで、案の作成を行う予定である。管理運営指標案は、既存の質向上を目的とした訪問看護機関・施設の評価の項目である運営理念・組織、経営・人事・労務管理、教育・研修・研究、看護サービスの運営基準、連携に加え、広報、財務、人員確保を含めていく予定である。また評価指標は簡便性を踏まえ、行うべき項目をそれぞれリッカード尺度で回答を求めるのではなく、看護管理指標で採用されている行うべき項目を行っているかどうかで選択する評価指標とすることで回答時間の短縮になるよう工夫していく。また妥当性を評価する評価指標案を検討する。また、研究成果については、積極的に公表していく方策をとる。
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次年度の研究費の使用計画 |
主任研究者異動に伴い、共同研究者、研究協力者との連携のため、専門家による意見聴取のための旅費、また、研究成果報告のための出張費が必要となる。また、プレテストのための調査費に研究費を充てる予定である。
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