本研究は、人工呼吸器非装着のALS療養者の在宅終末期ケアの開発を目的とした。病状の急激な悪化による予期せぬ死亡、病状悪化時に人工呼吸器装着により延命となるなど、生命予測が不能な状況がある。本人と家族が望む療養場所で看取るには、医療処置と療養場所の選択に関する本人と家族の意思決定支援、チームにおける緩和ケア目標の共有、本人と家族とチームメンバーを支え合う多職種連携、苦痛緩和技術の提供、ならびに病状悪化に備えて、早期から事前意思表明の対応が必要である。今後は、呼吸不全の対症療法別による在宅終末期ケアの検討が求められる。
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