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2013 年度 実績報告書

精神科臨床における攻撃行動場面でのディ・エスカレーション技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23593432
研究機関信州大学

研究代表者

下里 誠二  信州大学, 医学部, 准教授 (10467194)

研究分担者 高橋 理沙  信州大学, 医学部, 助教 (10612319)
キーワードディエスカレーション / 攻撃行動 / 精神科看護
研究概要

本年度は昨年度までの結果を統合し精神科でのディエスカレーションについて検討した。
結果、これらの内容は主に強制による問題:精神科医療の中で患者の不満や拒絶にどうアプローチしていくかということ、患者同士の人間関係によるもの、精神病性の症状によるものに分けられた。強制を強いる場面については我々自身が攻撃者に近い存在になりかねない。このことについて看護者は特に意識して関わらなければならない。そのために「寄り添う」ことが重要であり、そのために関係性の良さが重要である。また、とくに患者の欲求が制限されているために起こる要求ごとに対して曖昧な言動しないことが重要であり、そのためには落ち着いて介入できることが重要と考えられた。服薬をすすめる場面のようにかかわりの初期の段階では患者は怒りを持っていないことも多い。落ち着いて話を聞き、情報をはっきりと提供することが重要と考えらえた。入院拒否のような場面では患者によってどの程度攻撃性が高まっているかには差がある。ここでアセスメントを正確にできるかどうかが重要であると考えられた。また前からだんだん近づく形になる退院要求などについては適切な距離を取り、リスクを考慮しながらうそをつかずにかかわることといったことの重要性が指摘された。 隔離拘束といった行動制限の場面では行動制限をされる患者の側に立ったディエスカレーションが重要であることが示された。
患者同士のトラブルでは病棟環境で喧嘩が起こる場合、ホールであることも多い。この時周囲の他患者の存在は攻撃者の攻撃の程度にも影響する。その意味で全体を見渡しながらマネジメントすることが重要と考えられた。精神症状に基づく攻撃性ではアセスメントもとづき患者が不利益にならないような対応方法で介入することが重要と考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 心理教育が統合失調症患者の病識にもたらす効果 個別心理教育による各場面の分析から2013

    • 著者名/発表者名
      松本 賢哉, 下里 誠二, 水野 恵理子
    • 雑誌名

      日本精神保健看護学会誌

      巻: 22(1) ページ: 29-38

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 【安全・安心の精神科臨床サービス:どこでも役立つリスク軽減の方法と実践】 (第3章)安全・安心を保障する技術 暴力への対応CVPPP2013

    • 著者名/発表者名
      下里誠二
    • 雑誌名

      精神科臨床サービス

      巻: 11(3) ページ: 408-412

  • [雑誌論文] 「暴力」の予測は可能か2013

    • 著者名/発表者名
      下里誠二
    • 雑誌名

      精神科看護

      巻: 40(7) ページ: 4-11

  • [学会発表] 看護系女子大学生の遂行機能とストレス対処行動の関連2013

    • 著者名/発表者名
      川端美智子,高橋理沙、下里誠二
    • 学会等名
      日本看護科学学会第33回学術集会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20131206-20131207

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公開日: 2015-05-28  

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