研究課題/領域番号 |
23593434
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
早坂 信哉 順天堂大学, 医学部, 非常勤講師 (60406064)
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研究分担者 |
尾島 俊之 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50275674)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 訪問入浴 / 介護保険 / 高齢者 / 事故 / アクシデント / 在宅医療 / 入浴 / ガイドライン |
研究概要 |
1.研究の目的・意義:本研究は訪問入浴関連の事故を調査し、安全に入浴を実施するための留意点を明らかにするものである。全国の訪問入浴実施事業者に対して郵送によって前向きに事故調査を行いどのような状態・状況で入浴を実施した場合に事故が発生するのかを解明する。そのため平成23年度は以下の研究を行った。2.平成23年度の研究成果(1)事故調査項目の検討:症例報告や入浴による生体反応の基礎研究等の文献を検討し、事故に関連して推定される症状やリスクファクターなど調査の候補項目を挙げた。その調査項目候補をもとに、民間事業所1 か所の入浴サービス担当者2名に6月、11月に2度独立してインタビューを行なった他、このうち1名の担当者と継続的な意見交換を行った。(2)予備調査の実施:(1)で選定した調査項目の妥当性について予備的に確認を行った。そのために(1)で挙げられた調査項目に基づいて事故調査票案を作成し、11月に2か所の民間事業所に対して協力を依頼し、計8名の担当者に作成した事故調査票を配布して意見を聴取した。また合わせて訪問入浴サービスに同行して現場のサービス提供状況を確認した。さらに11月以降3カ月間の間、普段の訪問入浴サービスを通して、事故調査票について気付いた修正すべき箇所に付き適宜意見を聴取して現場での回答のしやすさを検討した。回答者に負担がかからないよう、既存データにある項目は重複して調査しないよう、質問項目から外す、依頼にあたっては調査目的をしっかり記載する、入浴方法の手順を詳細に調査する、スタッフの担当制度の状況確認も必要であるといった意見が聴取された。(3)調査票の確定:(1)-(2)の結果を踏まえて調査票を確定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度に予定していた事業は概ね完了した。一方、予備調査の対象個所が2か所と少なくなったが、平成24年度に介護保険報酬の改定等が行われることが平成23年度途中に政府によって決定し、改定対応のため多忙を理由に協力していただける事業所が減ったためである。予備調査対象事業所数の減少を補完するため協力事業所と密な意見交換を行った。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度は全国調査を実施する。回収率を上げるため、平成23年度に事業者から収集した意見を参考に、特に既存の公的データベースのとのリンクを行い、回答者が回答しやすくなるような工夫を行う。公的データベースは対象事業所に偏りが出ないように介護保険法に基づく「介護サービス情報の公表」制度の活用予定している。加えて社会生活基本調査個票利用申請を行い、基礎情報としての一般国民の入浴習慣等の解析を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定通り全国調査の実施を行う。変更点として、平成23年度の事業所からの意見を踏まえ、送付対象者を介護保険法に基づく「介護サービス情報の公表」制度の名簿を利用を予定しており、本名簿を調査票送付用にデータ加工のため費用が発生する。
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