研究課題/領域番号 |
23593443
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研究機関 | 日本赤十字広島看護大学 |
研究代表者 |
戸田 由美子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (60325339)
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研究分担者 |
高橋 美美 高知大学, 医歯学系, 講師 (30380330)
坂本 雅代 高知大学, 医歯学系, 教授 (80290360)
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キーワード | アドボカシー / 精神看護 / 看護介入 / 質的研究 |
研究概要 |
精神領域に勤務する熟練看護師に「看護アドボカシー」の判断と看護介入の実態を明らかにするため聞き取り調査を実施し、最終年度は、その看護介入を抽出し構造化することである。分析方法は質的帰納的内容分析を行った。結果:対象者は21名(男性6名、女性15名)であった。 『精神科看護師の捉える看護アドボカシーの判断』のテーマ別に、【患者と周囲の人々との意見対立による生活や安全の阻害への看護介入】《患者の地域生活に向けたセルフケアレベル向上》《患者の地域生活に向けた症状コントロールへの参加義務》《患者の地域生活に向けた意思の後押し》《患者と家族・地域との対立関係改善》《家族・地域の人々の生活と安全確保の調整》《患者の地域生活に向けた看護職内と他職種間の連携調整》【患者と医療者との方針対立による自己決定の阻害への看護介入】《患者の自宅退院に向けた自己決定を支援》《患者の指向に対する自由意志を保証》《患者の治療に対する自己決定の尊重》【医療や福祉を受ける権利の阻害への看護介入】《患者が医療や福祉を受ける機会の調整》【患者や家族の病気受容の低さによる自分らしく生きる権利の阻害への看護介入】《適切な治療を受けることで病気のコントロール力を向上》 【治療や看護の不備による自由の阻害への看護介入】《患者と家族・医療者の治療や看護への認識の違いを摺り合わせ調整》《看護職の葛藤を回避し患者の自由を確保》 【テーマ6 財産権の阻害】《患者の財産確保に向けた親族との調整》の14カテゴリー、36サブカテゴリーが抽出された。訪問看護師による看護アドボカシー介入として、9カテゴリー33サブカテゴリーが抽出された。これらを構造化した。 考察:看護アドボカシー介入は、患者自身の持てる力を高めると共に、患者と家族・地域の人々との折り合いが付けられるように、周りの人々が連携しながら手立てを整えることが重要と考える。
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