研究課題/領域番号 |
23593454
|
研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
片倉 直子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (60400818)
|
研究分担者 |
松澤 和正 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (00383092)
井上 洋士 放送大学, 教養学部, 教授 (60375623)
松嶋 健 成安造形大学, 芸術学部, 研究員 (40580882)
|
キーワード | 精神訪問看護 / 訪問看護ステーション |
研究概要 |
【研究目的】平成23年度のA県訪問看護ステーション(ステーション)に対する精神障害者への訪問看護の実態調査等の結果とイタリアの地域精神保健福祉制度視察にもとづき、A県精神保健福祉を統括する行政機関と、研修プログラムについて検討した。行政機関は、現在精神科医療機関が積極的に訪問看護を展開しているので、ステーションに特化した研修プログラムの必要性に疑問を呈した。そこで、A県の医療機関で精神障害者に対する訪問看護の実施状況を調査することにいた。 【方法】A県医療情報提供システムの医療機関検索で、医療保険の訪問看護を提供している病院と診療所を選出し、平成25年6月に精神科訪問看護・指導料を算定している医療機関の件数および利用者数等を把握した。 【結果および考察】精神科、心療内科を標榜する医療機関は34件(診療所17件、病院17件)であった。そのうち、平成25年6月中に精神科訪問看護・指導料を算定した医療機関は17件(診療所5件、病院10件)であった。このうち1医療機関が精神科訪問看護・指導料(I)(看護師等が30分以上週3日訪問)を算定した平均人数は74.6人(標準偏差80.9、最小値1人、最大値228人)であった。医療機関種別では、一般診療所の平均人数は10.5人(標準偏差6.4、最小値1人、最大値15人)、病院は平均人数111.1人(標準偏差81.1、最小値1人、最大値228人)であった。 A県内の精神科を標榜している医療機関は300件あり、そのうち一般診療所は205件、病院は95件である。本研究の結果から、精神科訪問看護・指導は病院の方で積極的に行われているが、A件の数百万人規模の人口から鑑みると充分とは言い難い。そこで、訪問看護を行っている精神病院と訪問看護ステーションとが連携し、精神障害者の在宅支援ネットワークを形成することが今後必要と考えられた。
|