本研究は,聴力の低下のある地域在住高齢者を抽出するためのスクリーニング尺度を開発することである。第1研究では71人の純音聴力を測定した。第2研究は,31人の主観的な聞こえと,純音聴力及び語音了解閾値の関係を検討し,HHIE-S( Hearing Handicap Inventory for the Elderly Short version)得点が純音及び語音と高い相関があることを示した。第3研究は,13人に対して,純音聴力と聞こえにくい体験について調査した結果,左右耳ともに平均聴力が30dB以上の難聴の場合に,体温計の電子音が聞こえない等の体験をしていた。
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