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2013 年度 実施状況報告書

手の加温と高齢者の睡眠との関連をアクティグラフ・睡眠尺度を用いて検証する

研究課題

研究課題/領域番号 23593462
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

岩根 直美  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 助教 (90554527)

研究分担者 水田 真由美  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (00300377)
鹿村 眞理子  和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (10143207)
羽野 卓三  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (90156381)
キーワード温熱効果 / 睡眠 / 手 / 高齢者 / 看護技術 / アクティグラフ / OSA質問調査票 / 入眠感調査票
研究概要

本研究は手の加温が不眠を感じている高齢者の睡眠に影響するかをアクティグラフと睡眠尺度を用い、客観的・主観的に睡眠効果の有無を解明することである。
平成23年度は睡眠効果をもたらす手の加温時間、加温する部位、範囲を決める予備実験を行った。安全かつ睡眠に効果をもたらすために必要な手の加温方法を確立するため、予備実験を行った。足浴では20分間で睡眠効果をもたらすため、蒸しタオルによる手の加温においても同じ時間の加温を行った。しかし、睡眠を促すと考える皮膚温と深部温を上昇させるには至らず、15分以上の加温を継続すると、皮膚の掻痒感をもたらした。そこで、蒸気式による加温に変更すると掻痒感もなく、安全に加温ができ、加温時間30分間では皮膚温・深部温ともに目標値まで上昇した。次に、加温範囲を最小にするために、部位によって深部・皮膚温の上昇が異なるかについて検証した。その結果、手掌を15分以上加温することは拘束感による苦痛が生じ、加温結果に影響が少ないため、前腕のみ加温することにした。これらの加温方法を用いた成人女性・女性高齢者を対象にした予備実験では、足の深部温と手の皮膚温は睡眠効果に影響すると考える温度まで上昇した。
平成23年度~25年度は、加温方法の決定後に不眠のない高齢者と不眠のある高齢者を対象に、アクティグラフとOSA 調査票による睡眠データを測定した。その結果、アクティグラフによる睡眠データでは、対象者全員の入眠潜時は短縮したが、睡眠効率や睡眠時間において個人差が生じている。そのため、対象数を確保し、データの信頼性を高める必要がある。現在は睡眠データの収集を継続して行うとともに、効果の違いを模索する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

安全で睡眠効果をもたらすと考える手の加温方法の確立後に、睡眠データの測定を行えている。その結果においても、学会発表できている。しかし、研究遂行できる期間が冬季に限られ、データ収集する時間が短いことから、予定より測定できた対象者数が少ない。

今後の研究の推進方策

今後は高齢者の睡眠データの収集を継続して行い、対象数を確保することでデータの信頼性を高める。また、高齢者による効果の違いの背景を模索する。その結果は随時解析し、学会発表を通じて公表予定である。

次年度の研究費の使用計画

手の加温と睡眠への影響を明らかにするため、平成23年度は不眠の高齢者、平成24年度には糖尿病をもつ高齢者を対象に睡眠状態の測定を実施したが、睡眠状態の分析結果から、手の加温効果には個人差があり、その背景に自律神経と末梢血流量が関連すると推測できた。よって計画修正し、現在は睡眠状態を測定した高齢者の自律神経と末梢循環量を測定しているが、測定に時間を要したことによる未使用額が生じている。
このため、手の加温は、高齢者の自律神経と末梢循環状態によって睡眠効果が異なることを実証する。そこで、すでに睡眠状態の測定を終えている高齢者に対し、自律神経と末梢血流に関連する生理的データの測定を行うための測定機器の使用料と加温器具の費用に充てる。また、その結果は解析を行い、学会発表および論文投稿を行う経費に充てることにしたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 手の加温が高齢者の睡眠へ与える影響の検討2013

    • 著者名/発表者名
      岩根直美
    • 学会等名
      日本看護研究学会第39回学術集会
    • 発表場所
      秋田市
    • 年月日
      20130822-20130824

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公開日: 2015-05-28  

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