「地域・病院協働型在宅移行支援システム」を開発には、ステップ1【システム構築に向けた基盤づくり】、ステップ2【システム構築の展開】、ステップ3【今後の展開の検討】の3つのステップがあった。ステップ1【システム構築に向けた基盤づくり】では、「コアメンバーの決定と展開方法の決定」「プロジェクトメンバーの結成と展開に向けた準備」「協力体制の構築」の段階があった。「コアメンバーの決定と展開方法の決定」では、コアメンバーと在宅移行支援の課題の抽出、目指すシステムの共有、地域内の医療・福祉職や組織の状況把握、システム構築の範囲、参加メンバー(プロジェクトメンバー)の決定、地域の現状に合わせた展開方法の決定、メンバーの役割分担を行う。「プロジェクトメンバーの結成と展開に向けた準備」では、プロジェクトメンバーの結成、メンバー間での課題共有、構築するシステムのイメージ化、文献から在宅移行をどう支援するのか行動レベルで示した「在宅移行支援フローチャート」について実現可能性の検討、洗練化を行う。「協力体制の構築」では、システム構築に関わる地域の中で権力や影響力のある組織に働きかけ、協力を得る。ステップ2【システム構築の展開】では、「在宅移行支援手順書を用いた事例展開」の段階があった。この段階は、在宅移行支援フローチャートを用いて事例展開を行うことであり、円滑に事例展開が進行する体制を構築し、事例展開後の振り返り会議の開催を行う。ステップ3【今後の展開の検討】では、「今後の展開の検討」と「変化を共有する」の2つの段階があった。「今後のシステムの発展・活動の継続について検討する」では、事例展開と振り返りを重ねていく中での変化を共有する。「変化を共有する」では、システムの変化を確認し、今後どのようなシステムに発展していくか、どのような活動を継続していくのか検討することである。
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