研究課題/領域番号 |
23593482
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研究機関 | 梅花女子大学 |
研究代表者 |
河村 圭子 梅花女子大学, 看護学部, 教授 (30214274)
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研究分担者 |
中平 みわ 梅花女子大学, 看護学部, 講師 (90461970)
人見 裕江 宝塚大学, 看護学部, 教授 (30259593)
中村 陽子 園田学園女子大学, 健康科学部, 教授 (00341040)
谷向 知 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90361336)
田代 麻里江 梅花女子大学, 看護学部, 准教授 (80336619)
吉田 さとみ 梅花女子大学, 看護学部, 助教 (90634634)
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キーワード | 認知症高齢者 / 抗精神病薬 / 質問紙調査 / ケアプロトコール |
研究概要 |
2012及び13年度に実施した質的研究の結果をもとに質問紙を作成し,認知症高齢者対する抗精神病薬の使用に関する質問紙調査を、全国の精神病院における認知症ケア病棟に勤務する医師、看護師、介護職員を対象に郵送法(回収率71.8%)にて実施した。析因子分析した結果、7因子が抽出されたが、質問項目の偏り等が影響していることが考えられるため,今後さらに分析を進めていく予定である。 分析結果から、認知症における行動症状の改善以外の目的で抗精神病薬が使用されている実態が明らかになれば、抗精神病薬の使用が減少または中止されることとなり、糖代謝不全や錐体外路症状などの重篤な副作用が防止できると考える。また、非薬物的なケアの開発の促進にもつながると思われる。 さらに、質的研究と本調査で得られた知見をもとに、本研究の最終目的である抗精神病薬に依存しない認知症高齢者のためのケア・プロトコールを作成する予定である。認知症高齢者の行動症状の治療・ケアに対するプロトコールは、すでに米国では老年精神科医らのグループや看護領域(例えばKovach et al. 2005)で開発されている。しかし、これらのプロトコールは、主に研究者の手によって開発されたもので、認知症ケアの第一線で働く臨床家(臨床医、臨床看護師、介護職)の生の声を十分に取り入れたものとはいえない。また、日本においては、プロトコールの存在すらない。プロトコールは、一般に研究知見による根拠を実践に取り入れる目的で作成される。本研究の調査で得られた臨床の実態をプロトコールに取り入れることによって、根拠をより実践に近づけることが可能になると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
調査結果の分析が大幅に遅れており,プロトコールの作成に至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
調査結果の統計学的分析をさらにすすめ、考察する。その結果を反映した認知症高齢者の非薬物的ケアプロトコールを作成する。一連の成果を研究報告書にまとめ、研究協力施設に郵送するとともに、論文にまとめ,学会に投稿する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
調査結果の統計学的分析が遅れたために,プロトコールの作成に至らず研究報告書及び論文投稿ができなかった。 研究報告書の作成費用及び論文投稿費に使用する。
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