放射光による気相リチウム原子の光イオン化によって準安定状態のリチウムイオンを大量に作り、そのビームをターゲット原子に衝突させ、ペニングイオン化を観測することを目的とした研究を進めた。改造型光イオン飛行時間差分析器を用いて希ガスを標的とした実験ではペニング電子自体が検出され、ペニング過程が起こっていることが確認された。次いでローレンスバークレー国立研究所の放射光研究施設で光電子分光装置を用いてペニング電子のエネルギー分析を行うことを試みたがペニングイオン化に関する確定的な測定結果を送るには至らなかった。一方、同光電子分光実験の結果衝突後効果と光電子捕獲について読めて興味深い実験成果が得られた。
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