東日本大震災の影響で,全体の研究が遅れることとなった。1年間の期間延長をしたが,実験施設側の不具合などで継続して使用禁止となったため,実験や準備などを行うことができずに,研究が滞ることとなった。その中で,装置開発途中で測定したデータを,より詳細な解析を行うこととなり,新しい現象を見出すことに成功した。この発見を利用し,陽電子を利用して作ることが出来る,液体中のサブナノバブルのGHz振動とサブナノ秒減衰を計測する手法を,イオン液体をモデル試料として開発することに成功した。ナノスケールで存在する複雑な液体構造を研究するための新しい手法であり,将来,水の液体構造の研究にも貢献できると期待される。
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