子どもにとっての新しい親密圏の可能性を学童保育に探るため、学童保育及び子どもの居場所に関わる実践事例の検討を踏まえて、学童保育所及び指導員を対象とした全国的な質問紙調査を行った。その結果、家庭や学校とは相対的に独自な機能を持つ学童保育の可能性を、活動実態と指導員の意識から指摘することができた。 学童保育の活動は、規範性と活動性で構成され、活動性を重視するところに、子どもにとっての新しい親密圏の可能性が示されている。これらの活動や意識は、運営形態や子どもの学年構成、指導員の資格の有無などに規定されるとともに、呼称や指導員と子ども・保護者・他の指導員の関係性とも有意な関係性を示していた。
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