子供の危険行動検出を行うためのシステム構築に必要な、画像処理に関する基礎技術の開発と、データ画像の収集による行動解析および行動検出技術開発を行った。主な開発項目は、(1)人物検出(2)子供の歩行解析(3)赤外線測距センサーによる人物の行動検 出の3項目である。(1)の人物検出においては、検出の精度及び速度の向上に取り組んだ。検出精度は、人物検出用の画像認識アルゴリズムであるHOG特徴とブースティング学習を組み合わせた手法に、あらたに導入した局所色相関に基づいた独自の画像特徴量についての改良を行い、検出精度向上に成功した。この成果は、国内研究会および査読付き国際学会において発表した。(2)子供の歩行解析においては、障害物乗り越えなどの状況おけいて出現する、子供の特徴的な歩行パターンについて解析し、良好な判別結果を得た。研究成果は、学会等での発表を準備するとともに、倉庫など子供の立ち入り禁止場所への侵入防止システムへの発展・実用化研究を行っている。(3)赤外線測距センサーによる人物の行動検出については、人物の位置や姿勢検出を行うとともに、顔についての情報取得を可能にし、個人・年齢の識別や表情認識について開発を行った。これら1~3の基礎技術は、子供の検出・動作解析という一連の画像処理を行うシステムとして統合する。
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