研究課題/領域番号 |
23601024
|
研究機関 | 白梅学園大学 |
研究代表者 |
草野 篤子 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (00180034)
|
研究分担者 |
源 証香 白梅学園短期大学, その他の部局等, 講師 (00460288)
松本 園子 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (40085543)
加藤 洋子 洗足こども短期大学, その他部局等, 教授 (40455019)
金田 利子 名古屋芸術大学, 人間発達学部, 教授 (60086006)
汐見 稔幸 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (70146752)
|
キーワード | 共生社会 / 育児・子育て / 保育所機能の地域化 / 少子社会 / 世代間交流 / 地域コミュニティづくり |
研究概要 |
1. 白梅学園大学教育・福祉研究センター発行の「研究年報」NO.18号に「学園東地区での37年間を経ての育児・子育てを巡る地域調査から」と題して報告書を載せることができた他、日本子ども家庭福祉学会第14回全国大会で「子どもの人権を守る地域コミュニティづくりと就学前教育についての縦断研究、親の就労と子育て環境に関する一考察」を発表した。 2. 子どもの人権を守る地域づくりに関する実践活動として、昨年に引き続き、住民基本台帳から得た乳幼児を抱えた家庭等に、子育て応援広報紙「のぼりぼう」を3回(合計6000部)を発行配布し、「育児・子育て学校」を3回開し、育児・子育て意識の高揚を図るとともに、参加母親の組織化に一歩を踏み出すことができた。 3. そうした前進面があるものの、37年間の時間的経過は、地域住民の居住環境や生活様式、年代別人口構成にも予想を超える大きな変化をもたらし、比較研究をすることに容易ならない困難さをもたらしていることも明らかになった。たとえば、1974年当時の空き地や畑地には、住民の居住環境の選択肢にも上らなかったマンションが現在は林立しているし、個人商店や企業は大型店舗に取って代わられ、親たちの労働場所と居住地との距離的分離は育児子育てに少なからない影響をもたらしている。乳幼児の出生率の極端な低下は、地域の中で乳幼児の存在を見えないものにしてきている。(学園東町の0~5歳児比率3.88%) 4. 乳幼児が極端に少ない地域での子どもの人権を守る地域コミュニティづくり研究は、単に子どもに関わる範囲内での研究から、地域に居住するあらゆる住民が“共生”できる地域の再生を図っていくなかで追求できるのではないかという新たな研究課題に辿り着くことができ、26年度以降に引き継ぐ決意を明確化できた。
|