研究課題/領域番号 |
23602004
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
佐井 篤儀 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50178464)
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研究分担者 |
李 鎔範 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10334658)
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キーワード | 医用画像工学 / 画像評価 / 相互情報量 / 医用放射線情報学 |
研究概要 |
本研究は、画質の物理特性の中で特に重要な位置づけである解像特性とノイズのトレートオフの関係について解明すると共に両特性の画質へのそれぞれの寄与率を定量的に明らかにし、更に相互情報量を異なるモダリティ画像の画質評価へと展開し、この相互情報量による医療用画像の総合的画質評価法を確立することが目的である。我々は今年度、研究・実験を通じて次のことを明らかにした: ・検出量子効率(DQE)の測度に対する相互情報量による評価法の優位性を確認できた。 DQE を求めるには、MTF(modulation transfer function), NPS (noise power spectra)、入射X線光子数などの精度の高い測定と煩雑な計算が必要となる。本研究項目では、DQEによる評価結果と、相互情報量による評価法を用いる評価結果との比較を行い、相互情報量による評価法の優位性を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、画質の物理特性の中で特に重要な位置づけである解像特性とノイズのトレートオフの関係について解明すると共に両特性の画質へのそれぞれの寄与率を定量的に明らかにし、更に相互情報量を異なるモダリティ画像の画質評価へと展開し、この相互情報量による医療用画像の総合的画質評価法を確立することが目的である。 現在までのところ、概ね順調に進展している。平成24年9月に韓国・プサンで行われた計測学会の医用画像計測セッションで、「Improving image quality of digital mammographic images using an undecimated discrete wavelet transform method: performance assessment」について発表を行った。この研究のなかで、基底関数を決めるときに、相互情報量を画質の評価測度として用いられた。この評価結果と視覚評価のと同じ傾向の結果が得られた。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度の研究計画・方法: 相互情報量を異なるモダリティ画像の画質評価への応用展開の有効性の解析を行う。 ①相互情報量によるMR画像の画質評価実験の方法の開発とその有効性の確認を行う:MR画像の場合では、イメージング方式や撮像条件による画質の変化の程度を定量的に解析し、相互情報量による評価法の有効性を行う。 ②相互情報量による超音波画像の画質評価実験の方法を開発し、その有効性を行う:比較的に画質がやや劣る超音波画像の場合の相互情報量による評価に関する問題点やその原因を調べ、対応策を調べる。
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次年度の研究費の使用計画 |
・次年度は、当初計画どおりに研究費を使用する予定。50万円以上の物品購入は無い。 ・1回の国際会議に出席し成果発表を行うたねの旅費。 ・3回の国内学会に出席し成果発表を行うための旅費。 ・英語論文の英語校正費と投稿費の支出。
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